──2015 CESのブースではどのような形で来場者にJINS MEMEを体験してもらっていますか?
一戸氏 目の動きが読み取れる機能を体感してもらうために、検出した目の動きで大型ディスプレイの映像を操作するデモを用意しました。それから、体の動きが分かることをシンプルに体験してもらうために、ゲームアプリを用意して、ユーザーのジャンプに合わせてゲームのキャラクターもジャンプするような仕掛けを体験してもらっています。
──これは、JINS MEMEの目的として、目の動きでデバイスを操作することも想定しているということでしょうか?
一戸氏 目を使って何かをするという作業はとても疲れる行為です。一般のユーザーに向けて、それを積極的に訴求するには、まだまだ、状況を見る必要があります。実際に必要な機能をよく検討して、それからやるべきかなと考えています。
ただし、病気や事故、そのほかの理由で、デバイスを操作しようと思ってもできない人の入力デバイスとして、JINS MEMEがサポートできることがあるかもしれない、ということは考えています。
──JINS MEMEを導入した製品の出荷までのスケジュールはどのように進んでいるでしょうか。
一戸氏 ユーザーにJINS MEMEを届けるために、いろいろなステップがありますが、その第一段階として「アカデミックパック」という特別なパッケージを用意しています。
これは、JINS MEMEの発表以来、開発関係者や医療関係者からJINS MEMEを利用するさまざまなアイデアが寄せられており、そのような皆さんに向けて、JINS MEMEで取得しているROWデータを提供して、研究分野のために利用していただくパックです。価格は、JENS MEMEが2台とOWデータベースにアクセスできる専用ソフトウェアが付属して、50万円になる見込みです。これを4月に発売します。それとほぼ同時か少し前には、アプリケーション開発者向けにAPIを公開します。
JINS MEME単体ですべてのことができるとは考えていません。JINS MEMEで得たデータと企業や研究機関の研究成果との連携で、自分たちだけでできなかったことが可能になると考えています。
さらに、1月からは「JINS MEME DEVELOPER IDEA PITCH CONTEST」を行います。JINS MEMEを利用するアプリアイデアコンテストで、受賞者にはJINS MEMEを無料でお渡しして、実際にアプリケーションを開発してもらいます。このような活動を繰り返していって、2015年の秋にエンドユーザーに向けてJINS MEMEを発売する予定です。
──エンドユーザーが店頭でJINS MEMEを体験できるようになる計画などはありますか?
一戸氏 具体的に話ができるレベルではありませんが、多くのユーザーから同じような希望をいただいています。なるべく早く実現できるように検討していきたいです。(記事掲載当初、社名表記に誤りがある部分がありました。おわびして訂正いたします)
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