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» 2015年02月09日 09時00分 公開

画素密度アップでさらに使いやすく:こんな液晶ペンタブが欲しかった! 漫画家による「Cintiq Companion 2」徹底検証 (5/5)

[山田胡瓜(撮影:矢野渉),ITmedia]
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4K動画みながらお絵かきもOK!

 筆者は今回、「CLIP STUDIO PAINT EX」を使って作業をしてみたが、ペンに対して描画が遅れるといったことはほとんど起きなかった。エアブラシなど負荷の大きいペンを使った場合も、動作にストレスを感じることはない。WebブラウザでSoundCloudにアクセスし、音楽を再生しながら作業してみても快適に絵が描けた。

特大サイズのエアブラシでガンガン描いても大丈夫だった

 さらに、2560×1440ピクセルの27型ディスプレイに接続してデュアルディスプレイにし、ディスプレイ側にYouTubeの4K動画を全画面表示しつつ(ブラウザはInternet Explorer 11)、CLIP STUDIO PAINT EXで作業をするという荒技にも挑戦してみたが、思いのほかサクサクと動作して驚いた。

 4K動画はきちんと再生されるし、CLIP STUDIO PAINT EX側も線画やちょっとした色塗り程度なら問題なさそうだ。ただ、エアブラシなどを大規模に使うとキャンバスの描写がカクカクする。これは仕方がないだろう。

 このようにマルチディスプレイ環境や“ながら作業”も現実的な同モデルだが、システムに負荷がかかるとファンがそれなりの音で回る。「ヒュィィィン」というファンノイズは、「ロックを流せば気にならないがクラシックだと気になる」といった感じ。負荷がかかっていない低速回転の状態でも、静かな場所ではノイズがそれなりに聞こえるので、静音性に過度な期待はできない。とはいえ、13HDとさほど変わらぬボディサイズを考えると、ワガママはいえないとも思う。

絵描きの可能性を広げてくれる「Cintiq Companion 2」

 単体でも動くという機動性の高さ、ほかのマシンにもつなげられる汎用性の高さ、そして高精細な液晶──Cintiq Companion 2は、13.3型ボディに絵描きの求めるパフォーマンスがギュッとつまった、ありがたい製品だと思う。スペックを気にする人は、春に登場する最上位モデルを待つのもいいだろう(時期的には、第5世代Coreの採用を期待したいところ)。

 惜しむらくは、液晶面とガラス面の視差がわずかに増加しているように見える点だ。空気層を省いた「フルラミネーションディスプレイ」を採用しているiPad Air 2をはじめ、ちまたには視差が少なくダイレクト感の高いタブレット端末が出回っている。Companion 2の視差は、Cintiqとしては少ないほうだとは思うが、できれば13HDからさらなる改善を実現してほしかった

※本文では目視の印象で「視差がわずかに増加しているように見える」と記述していますが、同社の設計・製造担当者からの回答によると、視差は前モデルのCintiq Companionと同等、ガラス面から液晶面の距離はCintiq 13HDと比較して2.3ミリから2.1ミリと短くなっているとのことです。不正確な情報を掲載したことをおわびします。ただし、著者の感想は目視の通りです

 “電磁誘導方式でWindows一体型”という点で、コストや技術の課題もあるとは思うが、Intuos 4世代以降のペンの感度向上が一段落した感のある今、視差低減は描き心地を左右する重要な改善要素だろう。是非、今後に期待したい。

 あとは、Cintiq 13HDの正統進化版──つまり、Windowsを搭載しない通常版の登場も待たれる。現在、13HDの直販価格は、Cintiq Companion 2よりもぐっと安い10万2651円(税込)。後継機がこれとさほど変わらない値段で登場すれば、相当な人気になるはずだ。

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