基本システムには、TDP(熱設計電力)が15ワットの第5世代Core Uプロセッサを採用。2コア/4スレッド対応のCore i7-5500U(2.4GHz/最大3.0GHz)を搭載し、GPUはCPUに統合されたIntel HD Graphics 5500を使用する。
メモリは8GバイトのDDR3L-1600(シングルチャンネル/増設不可)、データストレージは256GバイトのmSATA SSD(Serial ATA 6Gbps接続)を採用する。BTOによる仕様のカスタマイズには対応しないが、CPU、メモリ、SSDのいずれもハイスペック寄りだ。
プリインストールOSは、32ビット版または64ビット版のWindows 7 Professionalを採用。ライセンスOSは64ビット版Winodws 8.1 Pro Updateであり、これのダウングレード権を行使してWindows 7モデルとして販売されている(Windows 8.1プリインストールモデルはない。製品には64ビット版Windows 8.1 Proのリカバリディスクが付属)。
dynabook R63/PSのように、ビジネスユースも想定したタッチパネルを搭載しないクラムシェルノートPCでは、Windows 7の使い勝手がよい。
付属ソフトウェアはOffice Home and Business 2013の有無が選べるほかは、東芝独自のユーティリティ群を搭載するくらいでシンプルな構成だ。
通信機能はIEEE802.11a/b/g/n/acの高速無線LANとBluetooth 4.0、そして1000BASE-Tの有線LANを標準装備。無線通信のモジュールはIntelの「Dual Band Wireless-AC 7265」を内蔵していた。
入出力端子は、3基のUSB 3.0をはじめ、4K(3840×2160ドット)対応のHDMI出力、アナログRGB出力(D-Sub 15ピン)、ヘッドフォン/マイク兼用端子(3.5ミリ)、SDXC対応SDメモリーカードスロットと豊富だ。薄型軽量のモバイルノートPCで省かれることも多い有線LANやアナログRGB出力の端子を備えている点は、ビジネスユースで役立ちそうだ。
また、液晶ディスプレイの上部には約200万画素のWebカメラと2つのマイクも装備する。2つのマイクから集音し、ノイズキャンセルを行い、モノラルとして使用する仕組みだ。実際に使ってみたところ、電話会議などで、人の声をクリアに拾うことができた。なかなか使い勝手がよく、こちらもビジネス用途に最適だろう。
ステレオスピーカーは、前面の左右に内蔵している。意外にパワーがあり、高音域はそれなりに楽しめるが、低音域は音質、音量とも物足りない。こうした部分からも、エンターテインメント用途よりビジネス用途を重視していることが分かる。
以上、dynabook R63/PSのボディ、液晶ディスプレイと入力環境、基本スペック、インタフェースを順にチェックした。後編では、パフォーマンス、バッテリー駆動時間、動作時の騒音や発熱をテストしていく。
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