米AMDのサシャ・マリンコヴィチ氏は、VR技術「LiquidVR」とDirectX 12での取り組みに関して説明した。DirectX 12ではDirectX Runtim/DriverのCPUコアへの分散処理がより多く行われるため、同じハードウェア構成でも処理時間が早まり、フレームレート向上に役立つという。
マリンコヴィチ氏は、LiquidVRについても説明した。VR技術は過去20年行ってきたビジュアルコンピューティングのフロンティアであり、次の転換期として捉えていると発言し、AMDは、スケーラブルなCPUとGPU、アクセラレーター(True Audioなど)を持っているユニークなポジションを確立していると語った。これに業界のセンサー技術や表示デバイスを統合化することで新たなプラットフォームとなるとマリンコヴィチ氏は語った。
VR技術はゲームだけではなく様々な応用分野が望めるという。LiquidVRは、3つのC(Comfort、Compatibilit、Compelling Content)を開発目標としており、これによって現在のVRが抱える問題を解決するための大きなステップになると説明した。
現在のLiquidVR SDK 1.0では、「Latest data latch」「Async Shaders for VR」「Affinity multi-GPU」「Direct-to-display」という機能を用意している。コンピュータグラフィックスの黎明期において各種の規格が乱立したが、現在のVRも同じ状況になっている。しかし、LiquidVRは今後の標準規格の1つになるかもしれないとマリンコヴィチ氏は主張する。
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