連載
» 2015年04月02日 11時00分 公開

「Windows 10」無料アップグレードと最低システム要件の注意点鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(1/2 ページ)

海賊版でもアップグレード可能? Linuxのインストールが難しくなる? 7型デバイスでもPC版を使える? そんなWindows 10のアップグレードと最低システム要件における注意点をまとめた。

※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 2015年3月中旬に中国・深センで開催されたMicrosoftのハードウェア開発者向けイベント「WinHEC 2015」では、OEMやODM施策に関するいくつかの重要なアップデートが公開された。

 今夏のリリースに向け、Windows 10に関する新情報が続々と出てきているが、今回は特に「アップグレード」と「最低システム要件」にまつわるトピックをまとめる。

現在開発中のWindows 10(PC版)

Windows 7/8.1の最新版ならWindows Updateでアップグレード可

 既存のWindows OSをWindows 10へアップグレードする場合、Windows 7/8.1については「製品提供から1年以内なら無料」という方針が示されている。Windows 7/8.1ユーザーは、すでにMicrosoftへ何らかの形でOSのライセンス料金を支払っており、同社としては「期間内なら無料で最新OSにしていいですよ」という太っ腹な戦略なのだろう。

 過去の連載でも触れているように、MicrosoftとしてはすでにレガシーOSとなりつつあるWindows 7や、現行のWindows 8/8.1にユーザーが滞留せず、なるべくWindows 10へとアップグレードしてくれたほうがうれしいわけで、無料だが期間を区切るという戦略で「速やかな移行」を目指している。

 こうした背景を踏まえて提示されているのが、以下のアップグレード一覧表だ。

各Windows OSにおけるバージョン10へのアップグレード対応状況

 表に示されているOSは(基本的に)すべて何らかの形でWindows 10へのアップグレードが可能になっている。ただし、PC版Windows 10でもいくつか条件があり、Windows Updateを利用した場合には、当該のOSが最新版であることが求められる。

 具体的には「Windows 7 SP1」または「Windows 8.1 S14」のいずれかの状態でなければならない。「S14」とは「Spring 2014」の略称で、つまり2014年春に提供された「Windows 8.1 Update」のことを意味する。これ以外のバージョンの場合、一度当該のOSをWindows 10にアップグレード可能な最新状態にするか、「ISO」形式で提供されるインストールファイルから直接アップグレードを行うしかない。

 Windows PhoneについてはISOファイルは提供されず、あくまでOTA(On The Air)によるWi-Fi経由でのアップグレードに限られる。ちなみに「Windows Phone 8.1が導入されたスマートフォンは、基本的にすべてWindows 10へのアップグレードが可能」とMicrosoftは説明している。

 Windows Phone 8.1からWindows 10へのアップグレードは直接OTAで行えるが、Windows Phone 8.0については(可能な場合)、何らかの形で事前にWindows Phone 8.1へとアップグレードしておく必要がある。

「海賊版でもWindows 10にアップグレード可能」は本当?

 以上は正規にライセンスされたWindows OSが導入されたマシンでの「Windows 10へのアップグレード手順」となるが、それではライセンス認証前のWindows OSはどうなるのだろうか?

 答えは「可能」だ。米Reutersが米MicrosoftでWindows OS部門を率いるテリー・マイヤーソン氏に中国で蔓延(まんえん)するWindowsの違法コピー問題について尋ねたところ、同氏は「ライセンス認証の有無に関わらず、Windows 10へのアップグレードは可能」と回答したという。これは「Re-engage」などと表現されており、ライセンス認証されていないユーザーでも最新のWindows 10を利用できる道を提供する方針のようだ。

 中国ではいまだWindows XPの比率が高いと言われる。1年前と比べて緩やかなペースで減少しているものの、StatCounterによれば2015年2月時点での同国のデスクトップOSに占めるシェアは31.4%であり、高水準となっている。普及台数の増えているWindows 7と合わせ、これらのユーザーを一気にWindows 10へと引き上げるのが狙いなのだろう。

 ただし、米The Vergeによれば、ライセンス認証されていないOSをWindows 10にアップグレードした場合、依然としてWindows 10においてもライセンス認証は完了しておらず、非正規コピーの扱いとなる。

 Microsoftは、非正規版のWindows 10ユーザーに対して正規ライセンスの購入を促す告知を画面内で行い、正規ライセンスを購入できる仕組みをMicrosoft Storeなどで提供していくとしており、この辺りの認識に注意が必要だ。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2023年11月11日 更新
  1. 「Meta Quest 3」を仕事に生かす 最大5画面のデスクトップを表示するMR対応「Immersed」は神アプリか (2023年11月09日)
  2. Googleの新型スマートウォッチ「Pixel Watch 2」はどこが変わった? 試して分かったこと (2023年11月10日)
  3. 次世代の「Core Ultraプロセッサ」に採用! リアルタイムレイトレに対応したIntel内蔵GPUの“秘密”に迫る (2023年11月09日)
  4. ウエスタンデジタル、小型スティック筐体を採用したUSB外付けポータブルSSD (2023年11月10日)
  5. ウエスタンデジタル、USB 3.2外付けポータブルSSD「サンディスク ポータブルSSD」の新モデル 転送速度を最大800MB/sに高速化 (2023年11月09日)
  6. 今後のMacはどうなる!? 新型「iMac」に見るGPUを強化したM3チップの実力 (2023年11月07日)
  7. M3ファミリー搭載の新型iMacと16インチMacBook Proを試して分かったこと (2023年11月06日)
  8. 「Steam Deck」にOLEDディスプレイ採用の上位モデルが追加 (2023年11月10日)
  9. 創業111周年を迎えたシャープのターンアラウンド 技術を軸にエッジAIで他社と連携も CTO兼R&D担当役員に聞く (2023年11月08日)
  10. 18.5型のビッグサイズでデスクトップ用スタンドも付属! VGA接続にも対応したアイティプロテックのモバイルディスプレイ「LCD18HCR-IPS」を試して分かったこと (2023年11月08日)