GTA Vが4K&最高画質で快適に動く! 「GeForce GTX 980 Ti」の“微妙”な立ち位置を考察するCOMPUTEX TAIPEI 2015(1/3 ページ)

» 2015年06月01日 07時00分 公開
[石川ひさよしITmedia]
ココが「○」
・GeForce GTX TAITAN Xに迫る処理能力
・6Gバイトグラフィックスメモリ
・高い電力効率
ココが「×」
・GeForce GTX TAITAN Xから減ったCUDAコア
・価格10万円を超えるか?

GeForce GTX TITAN XからCUDAコアが微減

 「GeForce GTX 980 Ti」は、GeForce GTX TITAN Xに続く“GM200”コア採用GPUだ。GPCは内蔵する6コアすべて使用しているとNVIDIAはいうが、SMやCUDAコア数など一部のスペックはTITAN Xより削減している。

 CUDAコアの数は2816基(SM22基)で、GeForce GTX TITAN Xの3072基(SM24基)から256基(SM2基)減。テクスチャユニットも176基(192基のTITAN Xから16基減)となる。GPUクロックは、定格が1000MHz、Boost Clockが1075MHzという設定で、これはGeForce GTX TITAN Xと同じだ。演算ユニット側の仕様では、GeForce GTX TITAN Xと比べ、わずかに削減したのみで、CUDAコア数の比率では“無印”980よりも圧倒的にTITAN Xに近い仕様といえる。

TITAN Xとくらべて、実装するCUDAコアやSMの数がわずかに減っている「GeForce GTX 980 Ti」

 一方で、グラフィックスメモリ関連の仕様を確認すると、接続バス幅が384ビットのGDDR5で、ROPユニットも96基と、GeForce GTX TITAN Xと同じだ。グラフィックスメモリの転送レートは7Gbps相当になる。ここは、“TITAN X”も“無印”980も変わらない。ただし、“無印”980と比べると、バス幅が384ビットに拡大したことで、メモリ帯域幅は100Gバイト/秒以上拡大しており、ここが処理能力にも影響してくると思われる。

 グラフィックスメモリの容量は最大で6Gバイトに対応する。GeForce GTX TITAN Xは12Gバイトだったが、これはTITANシリーズがGPUコンピューティング分野も視野に入れているためだ。ゲーマー向けのGeForce GTX 980 Tiは、この点、仕様を抑えたといえる。6GバイトでもハイエンドGPUとして十分すぎる容量だ。

 なお、“無印”980と仕様を比較をしてみると、Kepler世代が登場した当時にあった「GeForce GTX 680とGeForce 780 Tiの関係」に近い。

GPU-Zで評価に使ったGeForce GTX 980 Tiの仕様を確認する

製品名 GeForce GTX 980 Ti GeForce GTX TITAN X GeForce GTX 980
コードネーム GM200 GM200 GM204
GPC 6 6 4
SM 22 24 16
CUDA Core 2816 3072 2048
テクスチャユニット 176 192 128
ROPユニット 96 96 64
GPUクロック(MHz) 1000 1000 1126
Boost Clock(MHz) 1075 1075 1216
メモリ(Gbps) 7 7 7
メモリタイプ GDDR5 GDDR5 GDDR5
メモリ接続バス幅(bit) 384 384 256
メモリ帯域幅(GB/sec) 336.5 336.5 224
メモリ容量(MB) 6144 12288 4096
L2キャッシュ(KB) 3072 3072 2048
最大消費電力(TDP:W) 250 250 165
補助電源レイアウト 8+6 8+6 6+6
トランジスタ数(億) 80 80 52
プロセス(nm) 28 28 28

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