ココが「○」 |
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・GeForce GTX TAITAN Xに迫る処理能力 |
・6Gバイトグラフィックスメモリ |
・高い電力効率 |
ココが「×」 |
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・GeForce GTX TAITAN Xから減ったCUDAコア |
・価格10万円を超えるか? |
「GeForce GTX 980 Ti」は、GeForce GTX TITAN Xに続く“GM200”コア採用GPUだ。GPCは内蔵する6コアすべて使用しているとNVIDIAはいうが、SMやCUDAコア数など一部のスペックはTITAN Xより削減している。
CUDAコアの数は2816基(SM22基)で、GeForce GTX TITAN Xの3072基(SM24基)から256基(SM2基)減。テクスチャユニットも176基(192基のTITAN Xから16基減)となる。GPUクロックは、定格が1000MHz、Boost Clockが1075MHzという設定で、これはGeForce GTX TITAN Xと同じだ。演算ユニット側の仕様では、GeForce GTX TITAN Xと比べ、わずかに削減したのみで、CUDAコア数の比率では“無印”980よりも圧倒的にTITAN Xに近い仕様といえる。
一方で、グラフィックスメモリ関連の仕様を確認すると、接続バス幅が384ビットのGDDR5で、ROPユニットも96基と、GeForce GTX TITAN Xと同じだ。グラフィックスメモリの転送レートは7Gbps相当になる。ここは、“TITAN X”も“無印”980も変わらない。ただし、“無印”980と比べると、バス幅が384ビットに拡大したことで、メモリ帯域幅は100Gバイト/秒以上拡大しており、ここが処理能力にも影響してくると思われる。
グラフィックスメモリの容量は最大で6Gバイトに対応する。GeForce GTX TITAN Xは12Gバイトだったが、これはTITANシリーズがGPUコンピューティング分野も視野に入れているためだ。ゲーマー向けのGeForce GTX 980 Tiは、この点、仕様を抑えたといえる。6GバイトでもハイエンドGPUとして十分すぎる容量だ。
なお、“無印”980と仕様を比較をしてみると、Kepler世代が登場した当時にあった「GeForce GTX 680とGeForce 780 Tiの関係」に近い。
製品名 | GeForce GTX 980 Ti | GeForce GTX TITAN X | GeForce GTX 980 |
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コードネーム | GM200 | GM200 | GM204 |
GPC | 6 | 6 | 4 |
SM | 22 | 24 | 16 |
CUDA Core | 2816 | 3072 | 2048 |
テクスチャユニット | 176 | 192 | 128 |
ROPユニット | 96 | 96 | 64 |
GPUクロック(MHz) | 1000 | 1000 | 1126 |
Boost Clock(MHz) | 1075 | 1075 | 1216 |
メモリ(Gbps) | 7 | 7 | 7 |
メモリタイプ | GDDR5 | GDDR5 | GDDR5 |
メモリ接続バス幅(bit) | 384 | 384 | 256 |
メモリ帯域幅(GB/sec) | 336.5 | 336.5 | 224 |
メモリ容量(MB) | 6144 | 12288 | 4096 |
L2キャッシュ(KB) | 3072 | 3072 | 2048 |
最大消費電力(TDP:W) | 250 | 250 | 165 |
補助電源レイアウト | 8+6 | 8+6 | 6+6 |
トランジスタ数(億) | 80 | 80 | 52 |
プロセス(nm) | 28 | 28 | 28 |
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