先日アップルが実施したスペシャルイベントで注目製品に挙げられたのは、HERMESコラボモデルが登場した「Apple Watch」、12.9型タブレットの「iPad Pro」、Siriでも操作できる「Apple TV」、そして“羊の皮を被った狼”こと「iPhone 6s/6s Plus」の4つ。PC USERではイベント会場から実機による動画リポートをお伝えするとともに、おなじみ林信行氏による詳細な解説記事を掲載している。
一方、イベント内ではほとんど言及されなかったものの、これら4製品よりも早く市場に投入された新製品がある。7.9型タブレットの新モデル「iPad mini 4」だ。早速実機を入手したのでiPad Air 2やiPad mini 2と比べながら写真を中心に見ていこう。
iPad mini 4の強化ポイントをざっくり挙げると、A8/M8チップの採用、フルラミネーションディスプレイによる薄型化、背面カメラの高画素化だ。なお、iPad miniシリーズとの詳細なスペック比較は『旧機種とスペック比較:「iPad mini 4」はどこが進化した?』を参照してほしい。
この中で特に目を引くのがフルラミネーションディスプレイの採用と、それにともなうボディの刷新。iPad mini 2/mini 3よりもさらに薄くなり、軽くなった点だ。片手で扱うことが多いこのクラスのタブレットでは、数十グラムの違いが結構大きな差になる。
実際、iPad mini 4の箱を開けて本体を手に取った瞬間、思わず「軽い!」という言葉が口をついた。iPad mini 2/mini 3との差は30グラム程度なのだが、それでも軽くなったと感じる。室内でソファに座りながらiPad miniを使うような場面では実感できないかもしれないが、通勤の行き帰りなどで電車のつり革につかまり、長時間立ったまま片手でiPad miniを操作することが多い人にはうれしい改良だろう。
一方、7.5ミリから6.1ミリまで薄型化した点は、iPad mini 4とiPad mini 2を並べて見ない限り、それほど大きな差とは思えなかった。ただ、これも実際に手に持って比べてみると、iPad mini 4はボディが薄い分、人差し指と中指と親指の3本で持ったときに、わずかだが指に力が入れやすいように感じた。
ボディの奥行きは200ミリから203.2ミリとやや縦長になっているが、重量バランスが大きく変わった印象はない。新ボディのスペックの数値を見て「薄くて軽いからイイ」と判断するのではなく、実感として持ちやすくなったと思う。
ボディデザインは、側面から背面にかけてのカーブや、Lightningコネクタ両側にあるスピーカーの穴などを見れば、ボディの厚さが同じiPad Air 2のデザインを踏襲していることが分かる。iPad Air 2の性能をiPad miniのボディに詰め込んだ、というよりも、iPad Air 2をギュッと一回り小さくしたイメージに近い。
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