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» 2016年03月25日 09時00分 公開

最新インタフェースが魅力のSurface対抗2in1タブレット「HP Elite x2 1012 G1」USB Type-C、WiGig(4/4 ページ)

[石川ひさよし,ITmedia]
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低消費電力でありながら、グラフィックスパフォーマンスは意外と高い

 今回はCore m3搭載モデルの評価機をベースにパフォーマンスを計測する。まずはWindowsエクスペリエンスインデックスだ。プロセッサは7.1、メモリは5.9、ストレージは8.15といったスコアで、グラフィックスは5.8ではあるが、ゲームグラフィックスは9.9と高めだ。Core m3を採用しているので、Atomよりは一段高いスコアとなる。ストレージに関しても、Serial ATA接続が利用できる分Atom搭載タブレットよりも格段に高い。全体的に、一般的な業務ならストレスなく利用できるレベルだ。そしてCore m3のグラフィックス機能はIntel HD 515となるが、ゲームグラフィックスのスコアは高い。

Windowsエクスペリエンスインデックスの値 Windowsエクスペリエンスインデックスの値

 続いてPCMark 8だ。PCMark 8のHomeスコアは2703となった。Core m3のCPUコアは2コア/4スレッド対応であるが、定格0.9GHz、ターボ時で2.2GHzと抑えられているため、ここが全体的なスコアを下げている印象だ。ただし、Atom搭載モデルと比べれば1000ポイントほど高い値であり、処理速度自体にモタつきは感じられない。一般的なビジネス用途で求めるパフォーマンスは十分に満たしているといえるだろう。

PCMark 8のHomeスコア PCMark 8のHomeスコア

 プロセッサのパフォーマンスはCINEBENCH R15で確認する。CINEBENCH R15のCPUスコアは215cb、CPU(シングルコア)のスコアは93cbだった。やはりクロックが抑えられている分、CPUスコアは低めの印象だ。一方でCPU(シングルコア)のスコアはターボ時のクロックが2.2GHzであるため、抑え気味ではあるがまずまずといえるだろう。ここが普段使いでキビキビと動作しつつ、消費電力や発熱は抑えられているという、Core m3(TDP 4.5W)のツボだろう。

CNEBENCH R15のスコア CNEBENCH R15のスコア

 続いてはストレージをCrystalDiskMark 5.1.2で計測した。こちらはシーケンシャルリードが532.6MB/秒、ライトが158.8MB/秒、4KQ32T1リードが235.9MB/秒、ライトが157.4MB/秒だった。SSDとして見ると特別速いわけではないが、4Kのように細かなアクセスでもパフォーマンスは出ている。ライトの性能が気になるところではあるが、150MB/秒を超えているので、実際の快適さは十分だ。

CrystalDiskMark 5.1.2によるストレージのパフォーマンス CrystalDiskMark 5.1.2によるストレージのパフォーマンス

 Windowsエクスペリエンスインデックスで高評価だったゲームグラフィックスに関しては、3DMarkで確認しておこう。Fire Strikeの結果は734ポイントで、これは決してゲーム性能を求めるパフォーマンスではないことが分かる。もっとも、DirectX 11ベースのテストであるため、統合GPUには荷が重いものではある。そこでもう少し軽負荷のテストも試してみよう。

3DMarkのFire Strikeのスコア(左)と、その際のGPU温度など(右)。ベンチマーク中はGPU温度も上昇するが、64度止まりだった

 実際のゲームタイトルとして試してみたのはドラゴンクエストX ベンチマークソフトと、ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマークの2つだ。まずはより軽量なDirectX 9ベースのドラゴンクエストX ベンチマーク。まず、最高品質の1920×1080ピクセルでは2907ポイントで「やや重い」という評価だった。「重い」や「動作困難」ではないので希望が持てる。そこで最高品質を維持したまま1280×720ピクセルに解像度を落としたところ、スコアは5116ポイントとなり、無事「快適」の評価が得られた。また、解像度は1,920×1,080ドットのまま、品質を標準品質に落としたところ、こちらは1,280×720ドット時よりは低いものの、3400ポイントで「普通」の評価になった。

ドラゴンクエストX ベンチマークソフトの結果。1920×1080ピクセルの高品質では難しいが、1280×720ピクセルに落としたり、標準品質に落としたりすればプレイ可能だ

 続いてはファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルドベンチマークだ。こちらもDirectX 9とし、1280×720ピクセル、標準品質(ノートPC)とすれば3672ポイントで「快適」の評価が得られた。この際のフレームレートは平均30.771fps。あくまで平均fpsであり、シーンによってはさらにfpsが落ちるものの、このくらいあれば確かにプレイに支障はなさそうだ。こうした結果から、カジュアルな3Dゲームに関しては、DirectX 9を前提に画質設定も調整する必要があるものの、1280×720ピクセル前後の解像度でプレイ可能という印象だ。

ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマークの結果。DirectX 11モードでのプレイは難しいが、DirectX 9の1280×720ピクセル、標準品質(ノートPC)なら快適評価となる

 最後はバッテリー駆動時間をBBench v1.01で計測した。電源設定はElite x2 1012 G1標準の省電力設定、その他はBluetoothおよび無線LANをオンとし、Web巡回とキーストロークを有効としている。結果は10時間17分で、およそ公称スペック通りの駆動時間だった。

オーディオにはBANG & OLUFSEN AUDIOを採用

 最後に少しソフトウェアを紹介しよう。日本HPの製品はビジネス、個人向けを問わず、高品質なソフトウェア・オーディオDSPを搭載しているものが多い。Elite x2 1012 G1でも「BANG & OLUFSEN AUDIO」が搭載されており、ソフトウェアから設定が可能だ。スピーカーの音声は、ベンチマーク時に視聴してみたが、タブレットという点を考慮すれば十分にクリアな部類だ。これなら出張時のホテルなどで映画を視聴する際も、外付けスピーカーなしに活用できるだろう。

BANG & OLUFSEN AUDIOを搭載し、スピーカーもBANG & OLUFSENとの共同開発をうたう
日本HPのビジネス向けソフトウェアも搭載。IT管理を行うHP Touchpoint Managerや認証情報を管理するHP Client Security、ソフトウェア更新などを管理するHP Support Assistantなどが導入されていた

スペックは控えめながらも、完成度の高さはかなりのもの

 以上のように、日本HPのSurfaceキラーモデルであるElite x2 1012 G1は、高い質感と剛性を持つボディに、ハイパフォーマンスWindowsタブレットの標準的なスペックを詰め込み、WiGigやUSB 3.1 Type-Cのような最新インタフェースを詰め込んだ意欲的な製品に仕上がっている。

 同時に、リバーシブルで使えるUSB Type-Cや、安心して設置できるスタンド、剛性の高いキーボードなど使い勝手のよさという点はかなり考慮されているものと感じられた。

 今回、エントリーのCore m3モデルを触ったために、パフォーマンススペックの点ではもう1段上を求めてしまうところもあるが、可搬性の点で考えるとこれでバランスはよいのかもしれない。バッテリー駆動時間も十分に長い。これまでのタブレットに満足していない方でも、Elite x2 1012 G1に魅力を感じるところもあるのではないだろうか。

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