ココが「○」 |
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・マルチなスタイルで活用可能 |
・大きな画面と打ちやすいフルサイズキーボード |
・実測10時間のバッテリー駆動 |
ココが「×」 |
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・SDカードスロットがない(microSDのみ) |
・USB Type-Cポートがない |
・価格が高価 |
「ThinkPad X1」といえば、「ThinkPad X1 Carbon」が有名だ。ThinkPadの伝統を受け継ぎながらも、積極的にボディーの薄型軽量化や先進技術の導入を進めており、ThinkPadらしからぬモダンなデザインのイメージを持つ製品としてすっかりと定着した。
2016年、レノボはそのテーマをあらためて「新しい時代の究極のビジネスツール」と定義しつつ、より幅広い製品群のブランドとして展開している。ThinkPad X1 Carbonのほかに、2in1デバイスの「ThinkPad X1 Yoga」「ThinkPad X1 Tablet」、さらに「ThinkPad X1 Monitor」「ThinkPad X1 インイヤーヘッドフォン」「ThinkPad X1 ワイヤレスタッチマウス」などの周辺機器も用意している。
今回は、14型液晶ディスプレイを搭載する2in1デバイス「ThinkPad X1 Yoga」を取り上げる。ThinkPad X1 Carbon譲りの薄型軽量のフォルムを備えつつ、従来のThinkPad Yogaシリーズと同様、360度回転ヒンジを備え、ラップトップ、タブレットのほか、テント、スタンドといったマルチなスタイルで使える点が大きな特徴である。レノボ・ジャパンの直販サイトで仕様をカスタマイズしてオーダーできるが、今回の評価機はCore i7-6500U、256GBのNVMe対応SSDなどを搭載する高性能な構成となっている。評価機の主な内容は下の表に示した。
ThinkPad X1 Yogaの主なスペック | |
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製品名 | ThinkPad X1 Yoga |
メーカー | レノボ・ジャパン |
CPU | Core i7-6500U |
GPU | CPU内蔵(Intel HD Graphics 520) |
メモリ | 8GB(LPDDR3-1866) |
ストレージ | 256GB SSD(PCI Express/NVMe) |
液晶ディスプレイ | 14.0型ワイド1920×1080ピクセル(IPS)、10点マルチタッチ対応 |
通信機能 | 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth v4.1 |
バッテリー動作時間 | 最大約9.8時間 |
本体サイズ(幅×高さ×厚さ) | 約333 ×229 ×15.3〜16.8ミリ |
重量 | 約1.36Kg |
OS | 64bit版Windows 10 Pro |
オフィススイート | BTOで対応 |
価格 | 19万5048円 |
ボディーサイズは、約333×229×15.3〜16.8ミリ、重量は約1.36キロだ。実測では1351グラムとほぼ公称値通りだった。サイズ感、体感的な重さは、ThinkPad X1 Carbon(2015年モデル)と同じような感じだ。
外見もやはりThinkPad X1 Carbonに良く似ており、スリムさが強調されたフォルムとなっている。堅牢性については、米軍の調達基準を記載した「MIL-STD-810G」に記載されているテストをクリアしているという裏付けがある。ただ、評価機を持った感じでは「1枚の板のような一体感」とまでは感じられず、ThinkPadシリーズの中では、心強さを強調できるほどではない印象だ。
360度回転ヒンジによって、液晶ディスプレイの角度を自由に変更可能だ。ノートPCと同じラップトップ、画面を上にして折りたためばタブレット、画面を適度に傾斜した状態で使えるテント、スタンドといった各種モードに変形して活用できる。
他のThinkPad Yogaシリーズ同様、ヒンジの角度が180度を超えるとキーボードフレームがせり上がり、キーボードの段差をなくすとともにキーボード入力をロックする「Lift'n 'Lock(リフトンロック)」という機構を採用している。こうした360度ヒンジで画面が回転する2in1の場合、タブレットスタイルにするとキーボード面が下に来ることになり、それに伴うキーボードの凹凸で持ちにくい、(ロックはされていても)キーボードが押下されることが気になるといった問題があるが、この機構によりうまく解消している。
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