Surface値下げ 2in1市場の拡大を狙う日本マイクロソフト学生優待プログラムも実施

» 2016年07月15日 16時46分 公開
[後藤治ITmedia]
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 日本マイクロソフトが「Surface Pro 4」および「Surface Book」の値下げを発表した。PC USER読者ならご存じの通り、Surfaceシリーズは、ユーザーの利用シーンに応じて、旧来のクラムシェル型ノートPCとタブレットの2つを使い分けられる「2in1」と呼ばれるカテゴリーの製品だ。そして、この2in1デバイスというカテゴリーが一般に広まったのはSurfaceの影響が大きい。


 同社の発表によれば、現在「Surface」の名前を知っている人は約6割に上るという。Surfaceシリーズは、2013年3月(北米は2012年10月)に「Surface RT」を投入してから約3年間が経過しているが、その短い期間で8機種を展開し、国内主要メーカーのPCに匹敵するブランド認知を獲得したことになる。

 また、市場成長率も高い数字を示している。コンシューマー向けPC市場は縮小傾向にあるものの、その中でSurfaceシリーズがけん引する2in1デバイス市場は50%で伸びており、全体の構成比でみると他社製品も含めて21%が2in1デバイスになっているという。

2in1デバイス市場をけん引するSurfaceシリーズ

 7月15日に日本マイクロソフトが実施したメディア向け説明会では、同社執行役員常務コンシューマー&パートナーグループ担当の高橋美波氏が登壇し、2in1市場の堅調な成長を強調。「特にSurface Pro 3以降はクリエイターの方にも活用してもらっている。また、Surfaceは企業ユースが多いのではないかというイメージがあるが、実は58%がクリエイティブ用途で使われており、ペンの使用率も43%と高い。Surfaceユーザーのうち29%が学生で、学生ユーザーが2割と言われるMacよりも多い」と述べ、幅広い層でSurfaceが使われていることをアピールした。

 「Surfaceは最新機能を絶えず搭載して新しい提案を続ける。Surfaceをさらに進化させていく」(高橋氏)。

日本マイクロソフト執行役員常務コンシューマー&パートナーグループ担当の高橋美波氏がSurfaceシリーズの最新状況を解説

 ただし、Surfaceの購入を検討する際、多くの人にとってブレーキになるのが価格だ。2in1デバイスの価値は、新しい利用形態の提案にあるが、その半面、新カテゴリーの製品であるがゆえに、初めて2in1に触れるユーザーには具体的な利用シーンをイメージしづらく、旧来のノートPCとしてハードウェアスペックを見てしまうとやはり割高に感じてしまう。今回、日本マイクロソフトがSurface Pro 4とSurface Bookで実施した値下げは、2in1市場を拡大させる効果的な施策になりそうだ。

 なお、先日米国で発表された「Surface as a Service」(Surface、Windows 10、Office 365を最新の状態で提供する法人向け定額サービス)の国内展開については未定としている。

価格改定されたSurface Pro 4/Surface Book
カテゴリー 製品名 旧参考価格(税別) 新参考価格(税別) 値下げ額
個人向けモデル Surface Pro 4(CoreM/128GB/4GBモデル) 12万4800円 11万2800円 1万2000円
Surface Pro 4(i5/128GB/4GBモデル) 13万9800円 12万4800円 1万5000円
Surface Pro 4(i5/256GB/8GBモデル) 17万9800円 15万9800円 2万円
Surface Book(i5/128GB/8GBモデル) 20万4800円 18万5800円 1万9000円
Surface Book(i5/256GB/8GB/GPUモデル) 24万9800円 23万7800円 1万2000円
Surface Book(i7/256GB/8GB/GPUモデル) 26万9800円 25万2800円 1万7000円
Surface Book(i7/512GB/16GB/GPUモデル) 34万4800円 31万9800円 2万5000円
法人モデル Surface Pro 4(CoreM/128GB/4GBモデル) 11万1800円 9万9800円 1万2000円
Surface Pro 4(i5/128GB/4GBモデル) 12万6800円 11万1800円 1万5000円
Surface Pro 4(i5/256GB/8GBモデル) 16万6800円 14万6800円 2万円
Surface Book(i5/128GB/8GBモデル) 19万800円 17万1800円 1万9000円
Surface Book(i5/256GB/8GB/GPUモデル) 23万5800円 22万3800円 1万2000円
Surface Book(i7/256GB/8GB/GPUモデル) 25万5800円 23万8800円 1万7000円
Surface Book(i7/512GB/16GB/GPUモデル) 33万0800円 30万5800円 2万5000円
Surface Book(i5/128GB/8GB/文教モデル) 17万1720円 15万4620円 1万7100円

同日から学生向けに優待プログラムを開始。また、ドックとの同時購入で最大1万3000円キャッシュバックする法人向けキャンペーンも行われる

 このほか、8月2日に公開予定のWindows 10次期大型アップデート「Anniversary Update」についても言及。ペンや指による手書き入力機能の「Windows Ink」や、生体認証機能であるWindows Hello拡張のデモが披露された。

Anniversary Updateで追加される「Windows Inkワークスペース」のデモ。スクリーンショットを撮ってその上に手書き文字を書き込める「画面スケッチ」や、イラストを作成できる「スケッチパッド」、デスクトップに付箋を張り付ける機能のほか、対応アプリでは直線を引く定規(ルーラー)を呼び出せる(写真=左)。Windows 10の生体認証機能、Windows Helloが拡張され、ログインだけでなく、Webブラウザにも対応。ECサイトやネットバンキングなどでも利用できるようになる(写真=右)

 メディア向け説明会の会場となった六本木アークヒルズカフェでは、同日午後4時から午後9時まで、日本マイクロソフトの主催による「Surface デジタル夏祭り」が開催される。Surfaceペンを使ったオリジナルうちわのデザイン制作や、写真スタンプ制作が体験できるほか、午後7時からイラストレーターのHALKA氏とフォトグラファーの大和田良氏がスペシャルゲストとして登場する予定。時間内の出入りは自由となっているので、興味のある方はのぞいてみてはいかがだろうか。

会場の六本木アークヒルズカフェ

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