アタリショックで北米家庭用ゲーム市場が崩壊したあとに登場したのが任天堂ファミリーコンピュータ、通称「ファミコン」だ。北米ではNES(Nintendo Entertainment System)という名称でまったく異なるデザインで販売された。
ファミリーコンピュータは当時としては非常に高性能であり、さらに多数の周辺機器やカートリッジに搭載される拡張チップなどによって、本体本来の機能・性能をはるかにしのぐ質の高いソフトが多く供給された。その結果、全世界で6000万台以上を出荷する一大ブームを巻き起こすことになった。
現在でも愛好者は多く、2016年10月にもコロンバスサークルより新作「きらきらスターナイトDX」が発売されている。ハードに関してはファミコンの特許権の切れた現在では多数の互換機が入手可能だ。
また、公式からは30本のソフトを同梱した復刻版「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」が2016年11月10日に発売され、初週で26万台を販売するヒット商品となっている。チップチューンと呼ばれるファミコンの内蔵/拡張音源チップを使った演奏も盛んに行われている。
展示場には「任天堂VS.システム」も展示されている。この「任天堂VS.システム」はファミコンの北米進出のきっかけにもなったゲームセンター版ファミコンというべきもの。取材当時に稼働していたタイトルはVSアイスクライマーとVSエキサイトバイク。対戦台のようにも見えるが、両モニターでは異なるゲームが動いている。VSシステムでプレイできるゲームは期間中入れ替えが行われるので、気になる人はスケジュールをチェックしておこう。
任天堂VS.システムの筐体は背の低い対戦台風だが、それぞれ2系統のコントローラを持ち、異なるゲームが動作している。ただし、両面で対戦し、同時4人プレイが可能なタイトルもある。画面は「VSアイスクライマー」。(C) NintendoCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.