「Raven Ridge」の実力は? Core i5と徹底比較(2/4 ページ)

» 2018年02月16日 17時56分 公開
[石川ひさよしITmedia]

CPU性能は対旧APUで大幅向上 統合GPU性能は「かなり」強力

 今回はグラフィックスカードを用いない前提で、Ryzen 5とRyzen3を従来のAPUおよびCore i5と比較してみた。旧世代のAPUは「A10-7870K」、Intel Core i5は「Core i5-8400」を用意している。システムに関しては、OS、ドライバ、ファームウェアともに最新のものだ。

CPU Ryzen 5 2400G Ryzen 3 2200G A10-7870K Core i5-8400
メモリ G.Skill FLAREX F4-3200C14D-16GFX(DDR4-2933、8GB×2) G.Skill FLAREX F4-3200C14D-16GFX(DDR4-2933、8GB×2) G.Skill ARES F3-2400C11D-16GAB(DDR3-2400、8GB×2) G.Skill RIPJAWS F4-266C16Q-16GRB(DDR4-2666、4GB×4)
マザーボード MSI B350I PRO AC(AMD B350) MSI B350I PRO AC(AMD B350) MSI A88XI AC V2(AMD A88X) MSI Z370 GAMING PRO CARBON(Intel Z370)
システムSSD Crucial MX300 CT750MX300SSD1(Serial ATA 3.0、3D TLC、750GB) Crucial MX300 CT750MX300SSD1(Serial ATA 3.0、3D TLC、750GB) Crucial MX300 CT750MX300SSD1(Serial ATA 3.0、3D TLC、750GB) Crucial MX300 CT750MX300SSD1(Serial ATA 3.0、3D TLC、750GB)
データSSD Crucial MX300 CT1050MX300SSD1(Serial ATA 3.0、3D TLC、1050GB) Crucial MX300 CT1050MX300SSD1(Serial ATA 3.0、3D TLC、1050GB) Crucial MX300 CT1050MX300SSD1(Serial ATA 3.0、3D TLC、1050GB) Crucial MX300 CT1050MX300SSD1(Serial ATA 3.0、3D TLC、1050GB)
電源 SilverStone SST-ST55F-PT(80PLUS Platinum、550W) SilverStone SST-ST55F-PT(80PLUS Platinum、550W) SilverStone SST-ST55F-PT(80PLUS Platinum、550W) SilverStone SST-ST55F-PT(80PLUS Platinum、550W)
OS Windows 10 Pro 64bit版 Windows 10 Pro 64bit版 Windows 10 Pro 64bit版 Windows 10 Pro 64bit版

 旧世代APUに関しては、Bristol Ridge世代が1世代前となるが、あまり大々的に販売されていたわけではないので、Kaveri Refreshの7000番台のユーザーのほうが多いだろう。それに、Ryzen APUはソケットAM4、Kaveri RefreshはソケットFM2+なので、プラットフォーム(APU、マザーボード、メモリ)の大幅な変更が必要であり、その価値を見極めたい方も多いはずだ。

 CINEBENCH R15でCPU性能を見ておこう。まずはCPUのスコア。ZenコアのRyzenであること自体に変わりはないため、おおよそ1000番台のRyzen 5、同3と同様の傾向が見て取れる。

 A10-7870Kに対しては、どちらも大幅な向上が確認できた。Ryzen 5 2400Gについては倍以上だ。ただし、Ryzen 5 2400GがSMTに対応しているとはいえ、実6コアのCore i5-8400と比べると100ポイントほど下回った。Ryzen 3 2200GについてはSMT非対応のため570cbというスコアにとどまったが、A10-7870Kよりは大幅に向上している。

 Single Coreのスコアでは、Ryzen 5および同3のスコアが逆転する現象も見られたが、およそ140cb台で、95cbだったA10-7870Kからは大幅に向上しており、170cb台を出したCore i5-8400と比較をするとややブーストクロックが足りずIPCもわずかに及ばない印象である。ただし、このスコアを見れば、メインストリーム向けCPUにふさわしいことは分かるだろう。

CINEBENCH R15の結果

 次にMediaEspresso 7.5によるソフトウェアトランスコード。こちらも最も速いのはCore i5-8400であり、Ryzen 5 2400Gでもそこから80秒ほど長くかかっている。A10-7870Kと比べれば大幅に向上しているので、CPU性能自体はかなり良くなっているが、Intel Coreと比べると物足りない部分はある。

MediaEspresso 7.5の結果

 PCMark 10を見ていこう。まずはOverallのExtended Score。トップはRyzen 5 2400G、それに次ぐのがRyzen 3 2200Gとなり、Core i5-8400を上回るスコアを記録した。

PCMark 10 Extendedの結果

 テストの詳細を見ていくと、Essentialsでは、OverallがRyzen 5 2400GでもCore i5-8400に届いていない。3つのテストのスコアで見ると、Ryzen 5 2400Gは、Video ConferencingやWeb BrowsingではCore i5-8400を上回っているが、App Start-upで差をつけられていることが分かる。CPU性能の影響なのか、ストレージに何かボトルネックがあるのか、少し気になるところだ。

PCMark 10 Essentialsの結果

 ここで1度、CrystalDiskMark 6.0.0のスコアで確認しておこう。この結果を見る限りでは、少なくともAPU版Ryzenのストレージ性能はCore i5-8400とほぼ同等といえる。A10-7870Kについては一段低いが、Ryzenでそうした傾向は見られなかった。PCMark 10 EssentialsのApp Start-upについては、おそらくCPU性能側のボトルネックが出たのではないだろうか。

CrystalDiskMark 6.0.0の結果

 再びPCMark 10に戻って、Productivityでは、OverallはCore i5-8400がトップでRyzen 5、Ryzen 3はそれに次ぐポジションだった。意外なことに、SpreadsheetではRyzen 5 2400Gがトップ、Ryzen 3 2200GもCore i5-8400に並ぶスコアだった。ただし、WritingはCore i5-8400がトップで、Ryzen 5とRyzen 3は5000ポイント前後の同程度といったところである。

PCMark 10 Productivityの結果

 Digital Content CreationのOverallはRyzen 5 2400Gがトップで、2番手もRyzen 3 2200Gだった。個別のテストで見ると、CPU性能の影響が大きめのVideo Editingは先のCINEBENCH R15のスコアが示すようにCore i5-8400が大きくリードしているが、その他のPhoto EditingやRedndering and VisualizationといったGPUアクセラレーションが効くテストではRyzen 5 2400GおよびRyzen 3 2200Gが逆転した。

PCMark 10 Digital Content Creation

 Gamingは指摘するまでもないだろう。CPU性能が関係するPhysicsを別とすれば、GraphicsもCombinedもAMD APU勢がリードしており、A10-7870K比でもRyzen 5 2400GとRyzen 3 2200Gは大きな差をつけている。

PCMark 10 Gaming

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