「GPD Pocket 2」開封レビュー! 初代Pocketとの比較も(2/4 ページ)

» 2018年10月11日 07時00分 公開
[井上輝一ITmedia]

外観は「精度高」 マグネシウムユニボディーの質感にほれる

 では外観を見ていこう。筐体は基本的にマグネシウム合金でできており、Appleの「MacBook」のようなさらさらした感触だ。

天板(写真:矢野渉)

 マグネシウムボディーの工作精度は「高い」といっていい。例えば底面板は6つのプラスネジ(うち1つは保証シールで隠れている)で止まっているが、筐体側とのずれはほぼない。天板を閉じたときにとじ目を指でなぞってみても、段は感じない(開けやすいように天板側についている段は別)。

 特に良いと思ったのが、キーボード上部のタッチバー的なファンクションキー列の精度だ。ここにはマウスの左右クリックボタン、冷却ファンオンオフ、音量ボタン、ディスプレイ明度ボタン、電源ボタンがあるのだが、実機を手にするまでは静電容量式なのか、物理的なボタンなのかがよく分からなかった。

バー左側の左右クリックボタン(写真:矢野渉)
バー右側の光学ポインタ(写真:矢野渉)

 実物を触っているとこれはバーの裏に物理的なスイッチを実装したもので、押してみるとバーのヘコみとともにクリック音がするのが分かる。

 つまりこの黒いバーは柔らかいプラスチックでできているのだが、これが寸分たがわず、マグネシウムボディーに収まっている。

 正直、ここに隙間が見える程度の精度は覚悟していたのだが、そんな隙間も全くないので感心した。

排気口は2つあるが1つは飾り

排気口は2つあるように見えるが……(写真:矢野渉)

 GPD Pocket 2には冷却ファンが内蔵されており、アクティブに筐体を冷やすこともできるし、あるいは静音性を重視してファンを止めることもできる。

 ファンの吸気口は底面にあり、排気口は機体裏側ディスプレイ下に2つ見受けられるのだが、どうやらこのうち、吸気口から遠い方は単なる飾りのようだ。

筐体内。向かって右側はバッテリーが筐体内を埋め尽くしている(写真:矢野渉)

 保証シールをはがし、ネジを外して筐体内を観察してみた。画像左側に冷却ファンがあるが、右側はほぼ内蔵バッテリーが筐体内を埋め尽くしている。どう見ても、冷却ファンの排気が右側の穴へつながっている感じはしない。

この筐体サイズでかなり充実したインタフェース

 筐体デザインこそMacBookをお手本にしていそうなGPD Pocket 2だが、インタフェースに関してはUSB Type-Cのみということはなく、より充実しているといえる。

右側面(ディスプレイを最大180度まで開いてみたところ)(写真:矢野渉)
左側面(ディスプレイを閉じたところ)(写真:矢野渉)

 GPD Pocket 2は、筐体右側面にUSB Type-C×1、USB Type-A×1、左側面にUSB Type-A×1、microSDカードスロット×1、3.5mmイヤフォンジャックを持つ。

 USB Type-Cだけでもデータ通信の他、映像出力、USB給電などさまざまなことができるが、さらにType-Aポートを2つ備えるため、USBストレージや指紋認証デバイスなどによる機能拡張の幅を持たせられる。

 多くの機器に同時に接続しようと思うとさすがにドッキングステーションが必要になってくるが、Type-Cポートで充電しながらも2つのUSBデバイスを直接接続できるのはうれしい仕様だ。

動きは「サクサク」 キーボードは「慣れ」

 次は動作や操作面について。まず動作だが、もたつきのようなものはほぼない。例として、電源オフからウエルカムスクリーンを表示するまでの時間を、初代Pocketと比較してみた。初代Pocketが約23秒掛かって起動したところを、Pocket 2は約18秒で起動した。

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