10月初旬からIntelの新チップセットZ390を搭載したマザーが次々と登場している。先週注目を集めていたのは、ASUSTeKのハイエンド「ROG MAXIMUS XI CODE」。重厚な放熱板「ROG RBGアーマー」を備え、PCIe x4/SATA接続の2基のM.2スロットやIntel製GbEコントローラーなどを搭載する。税込み価格は5万円強だ。
また、同社のmini-ITX型ゲーミングモデル「ROG STRIX Z390-I GAMING」も同時期から出回っている。HDMI 2.0aに対応し、PCIe x4/SATA接続のM.2スロットを表裏に1基ずつ配置する。税込み価格は3万2000円前後。
いずれもモノとしての評価は十分高いが、反響はそこまで大きくない様子だ。パソコン工房 秋葉原BUYMORE店は「まあ、ハイエンドのZ390マザーを買う人は大抵Core i9待ちですからね」と嘆く。
コードネーム「Coffee Lake Refresh-S」ことIntelの第9世代Coreプロセッサは、第一弾として19日に「Core i5-9600K」が登場しているが、上位の「Core i9-9900K」と「Core i7-9700K」の発売日はいまだ明記されたPOPが見当たらない。新世代のCPUやGPUや最上位から人気に火がつくのが恒例で、その目玉が不在のままという状況だ。
これら2モデルは一部で「11月2日に入荷する」という話も漏れ伝わるが、それを前面に押し出すショップは週末には見当たらなかった。某ショップは「だって散々延期されてきましたからね。今回もアナウンスがあるにはありましたけど、いつまた再延期になるか分からない。モノが来ないと信用できません。そういう状況でお客さんに期待を持たせることはちょっとね」と吐き捨てていた。
別のショップはさらに手厳しい。「まさかIntelがこういうことになるとは。第8世代のCore i5以下も在庫切れ連発のありさまですし、まともな供給の見通しも立っていません。多大な機会損失が発生していますよ。一部のお客さんはAMDのRyzenにシフトしていますけど、『Core i5がないならいいや』とキャンセルする方がすごく多いです。Ryzenが健闘しているといってもウチは7割がIntelなので、正直しゃれにならないですよ」と不満を隠さなかった。
状況が上向くことを期待して、引き続き動向を追っていきたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.