インタビューは予定時間を超過して盛り上がり、シラーに2018年、Appleが打ち出してきた新しい方向性についていろいろと聞くことができた。iPhone X世代の端から端までスクリーンであることが生み出す新しい体験、ユーザーがiPhoneをより賢く使うためのスクリーンタイム機能。どの話も深く面白かったが、突き詰めると、ユーザーが難しいことを考えずに生活や仕事に広がりを持てるかの議論になる。
まさに、6月のWWDCでティム・クックCEOが語った「Customer at the center of everything.」の姿勢だ。
2018年、再三、話題になったデータプライバシーの話題や環境保護の話題についても聞いてみた。Appleは世の中に対して大きな影響力を持つようになった古参IT企業の責任として、ユーザーの気が付かないところで、あえて声を大きくしてうたうことなくユーザーのために正しいと思うことをやり続けて20年(あるいは創業から40年以上)前進し続けてきた会社だ。
その基本的な精神や姿勢は伝説の共同創業者が亡くなった今でも重役たちとの間にきちんと引き継がれており、それがAppleという会社に対して、“他のやんちゃなIT企業”とは異なる「大きな信頼」をもたらしているのだと確認できたのは大きな収穫だった。
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