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» 2019年02月27日 22時00分 公開

「映画監督が認めた正確な色再現」を重視――ベンキュー4Kプロジェクターが日本上陸 (2/2)

[長浜和也,ITmedia]
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 製品説明会の後、リアン氏に個別で話を伺う機会を得た。リアン氏によると4Kプロジェクターの市場はこの数年で急速に成長しているという。それを示す指標としてリアン氏が挙げるのが2017年から2018年における販売台数の成長で、グローバルでは4.2倍、日本市場に限っていると実に6倍にも達している。ホームプロジェクター全体に占める4K対応モデルの割合も2017年は2%にすぎなかったが、2018年は16%にまで増えている。価格帯でいうと10万円から20万円未満のミドルレンジ製品がメインだ。

 4Kプロジェクターが急激に成長する理由としてリアン氏は、コンテンツの充実と価格帯の変化を挙げている。コンテンツについては、Blu-rayシネマに他にストリーミング配信サービスで4K対応サービスが始まったことと、それによってコンテンツ数が増えた影響が大きいという。そして、価格帯については、2017年には、2000米ドルを下回る4K対応ホームプロジェクターはほとんどなかったが、2018年になると20万円を下回る価格帯で製品が増えてきたも急速な市場拡大を可能にしたとリアン氏は説明する。

 ベンキューの調査によると、4Kクラスのホームシアターを購入する主な理由は2つあるという。1つはもちろん映画鑑賞だ。「だから色の正確な再現は重要だ」とリアン氏は改めて主張する。「映画監督は色の再現をとても重視する」とリアン氏。このためベンキューは色の再現性に対して「常にこれで満足するのではなく、常に開発を継続していく」という姿勢で臨んでいる。リアン氏は「この取り組みに対して世界中の映画監督はベンキューを支持している」とも述べている。

 もう1つの理由として挙げるのが「スポーツ観戦」だ。DLP方式の採用もスポーツ観戦で重要な「描画の速さ」を可能にするという意味で重要な訴求ポイントとなる。また、“映画監督が支持する”正確な色再現はスポーツ観戦でも重要になる。「野外のスポーツで必ず入ってくる芝生の緑、選手の肌の色も正確に再現する。色は映画でもスポーツでも重要というのがベンキューの考えだ」(リアン氏)

 となると、投影した画像を映し出すスクリーンも重要ではないだろうか。しかし、ベンキューはスクリーンを販売していない。リアン氏は「いいスクリーンを選ぶようユーザーを啓蒙(けいもう)している」と説明する。また、ホームシアターを用意するユーザーの多くはプロジェクター以外にもスクリーンやスピーカー、照明まで用意するが、それらをまとめて用意するディーラーと相談して購入する。そのようなディーラーは適切なスクリーンをユーザーに勧めてくれる。なお、ベンキューが適切なスクリーン精神を推奨するプログラムのようなプロモーションについてリアン氏は「検討の価値はあると思うが、現状では考えていない」と答えている。

 リアン氏はベンキューがプロジェクターで成長できる理由として「ユーザー目線が重要だ」と話す。「エンドユーザーがプロジェクターをどのように使って何を求めているのかを考える。ホームプロジェクターならば、ユーザーは家で何に使いたいのかを考えなければならない」(リアン氏)

 その意味で、2020年に予定されている東京オリンピックもホームプロジェクターを購入する重要な動機になる。この機会にプロジェクターを購入するユーザーも増えるとベンキューは期待する。その上でリアン氏はプロジェクターを購入するときに重要な検討項目は3つあると説明する。1つは言うまでもなく、これまでも重ねて訴求してきた「色を正確に再現できること」だ。

 そしてリアン氏は「今購入するなら4K対応モデルを選ぶべき」という。「購入したプロジェクターは、多くの場合5年間は使うことになる。ならば、これから確実に増えるだろう4Kコンテンツを楽しめる製品であることが必要だ。まず、東京オリンピックを実況する放送局のほとんどは4Kで映像を用意するはずだ。そして、これをきっかけに4Kコンテンツは本格的に普及していくだろう」(リアン氏)

 なお、3つ目の検討項目としてリアン氏は、日本の住宅事情を考慮して「スペースに関係なく使えるプロジェクターを選ぶのも重要だ」と説明する。4K映像を高精細な状態で映し出すには、少なくとも120インチの投影サイズが必要になる。競合製品、もしくはベンキューでも既存製品では投影距離で4メートルを確保したいが、HT5550は3メートル距離でも投影が可能という。HT3550なら2.5メートルでも100インチ投影ができるなど、日本の家屋事情でも不便なく4K映像をプロジェクターで利用できるとリアン氏は語る(なお、ベンキューでは視野角の関係で疲れずに映像を鑑賞するには映像縦サイズの3倍に当たる距離だけスクリーンから離れるのが望ましい、とも併せて説明している)。

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