使って分かった「Clova Desk」のいいところ気になるところ山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/3 ページ)

» 2019年04月17日 07時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

 前回は、LINEのスマートディスプレイ「Clova Desk」の概要とセットアップを見てきたが、今回は筆者が個人的に興味を持った機能をピックアップして紹介する。

スマートリモコン機能は利用環境にフィットすればもうけ物?

 本製品の大きな特徴は、家電製品のリモコンを学習して音声で家電を操作できる、いわゆるスマートリモコン機能を内蔵することだ。これらは「Amazon Echo」や「Google Home」では別売なので、コスト的には大きなメリットに挙げられる。

 スマートリモコン機能は「音声リモコン」という名前で実装されており、スマートフォンアプリから設定を行う。登録できるのは「テレビ」「照明」「エアコン」のいずれかに限定されており、今回は試しに照明を登録した。

 登録方法は、機器の型番リストから選ぶ方法の他、リモコンの赤外線信号を学習して割り当てることもできる。筆者所有の照明器具はリストになかったので、後者の方法で登録を行った。スマホで設定画面を開いた状態で、本体左上にある受信機にリモコンを向けて操作を行い、信号を学習するというフローだ。

 一旦登録できれば後は問題なく利用できるのだが、今回試した2種類の照明器具のうち、片方は正常に設定完了したにもかかわらず、実際に操作すると反応しなかった。もう一方は全く問題なかったのだが、対応の幅広さという点では少々不安だ。

 そもそもの問題として、スマートリモコンは家電製品に信号が届きやすい位置に配置するのが原則であり、画面が見える位置に置かなくてはいけないスマートディスプレイに内蔵することが正しいのかどうかは、個人的には疑問符がつくところでもある。

 具体的には、本製品を戸棚の中やカラーボックスなど、上下および左右が仕切られている場所に設置すると、天井の照明、あるいは真横に並んだTVや壁面のエアコンに、赤外線信号が届かない可能性がある。通常であればリモコンの信号が届く位置にスマートリモコンを移動させるのだが、本製品は画面が見えない位置に移動させるわけにはいかず、かなり不便だ。

 こういったことを踏まえると、利用環境にフィットすればもうけ物、という程度に考えておいた方がよさそうだ。ちなみに、Clova Friends用のスマートリモコンを増設して使うことも可能なようだが、これはClova Friendsと一体化するドックとして設計されたもので、単体で使うにはデザインが微妙だ。できれば単体利用を想定したモデルがほしいところだ。

Clova DeskClova Desk 音声リモコンはスマホアプリから設定を行う。登録できるのは「テレビ」「照明」「エアコン」のいずれかだ(画像=左)。複数の登録方法が用意されている。赤外線信号を学習する機能もあるので、いざという時もつぶしが利く(画像=右)
Clova DeskClova Desk リストから選択する方法を選んだ場合は、このようにメーカー名が表示される(画像=左)。市販のスマートリモコンに比べると、あまり点数は多くない印象だ。照明における赤外線信号の登録画面(画像=右)。ボタンを選択し、そこに信号を1つずつ割り当てていく方式だ
Clova DeskClova Desk 家電製品のリモコンをClova Desk画面左上に向け、読み取りを行う(画像=左)。試した限りあまり感度は高くないようで、登録完了までかなりの回数を要した。学習が完了したらボタンを押して動作チェックを行う(画像=右)。これをボタンごとに繰り返す
Clova DeskClova Desk 設定完了。音声コマンドのサンプルも表示されるので分かりやすい。なお機器名は「照明」で固定されているようだ(画像=左)。「ベッドルーム」「リビング」などのロケーションを指定すると、音声コマンドにもそれが反映される(画像=右)
Clova Desk 「ねぇクローバ、照明をつけて」と呼びかけることで登録した照明器具がオンになる
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