以上ざっと使ってみたが、非常によくできた製品というのが筆者の評価だ。海外で話題のスマートディスプレイを見よう見まねで作ったわけではなく、呼びかけた内容がすぐにテキスト化されて画面に表示されるなど、なぜスマートスピーカーにディスプレイが必要なのか、本製品なりの回答を用意している点は秀逸だ。
そして何より、これまでのClovaシリーズと違い、マイクの性能が他社並みになったのが大きい。正直なところ、初代モデルの頃からこれだけの聞き取り性能を備えていれば、Clovaシリーズ全体への評価は、今に至るも随分と変わっていたのではないかと感じる。
全体を通して見ると、深夜0時台の時刻が「0:00」ではなく「12:00」という表記だったり、他機種は対応済みの「クローバ」というウェイクワードに対応せず、「ねぇクローバ」しか使えなかったりと気になるところはあるが、それほどクリティカルな問題ではなく、また修正も早期に行われるはずだ。
スマートディスプレイはスマートスピーカーに比べると独立性が高く、既に導入済みのスマートスピーカーと必ずしも連携する必要はないので、Amazon EchoやGoogle Homeシリーズを導入している家庭が、本製品を単体で導入するという選択肢があってもおかしくない。LINE連携や、前述のAbemaTV連携に魅力を感じるならなおさらだろう。
価格は税込み2万7540円と決して安価ではないが、今回試した限りでは(今回試せていないビデオ通話機能については評価は保留するが)その価値は十分にあると感じた。Clovaシリーズは継続的なアップデートにおいては実績があるので、前述の細かい問題点の修正や、今後の機能追加にも期待したいところだ。
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