Intelは5月28日(台湾時間)、「第10世代Coreプロセッサ」を発表した。すでにPCベンダーへの出荷は開始済みで、2019年末には搭載製品が登場する見通しだ。
第10世代Coreプロセッサ。Core i3、Core i5、Core i7を用意する
第10世代Coreプロセッサのイメージ図
第10世代Coreプロセッサのチップを持つグレゴリー・ブライアント上席副社長(写真提供:Intel)
第10世代Coreプロセッサの概要
第10世代Coreプロセッサは、「Ice Lake(アイスレイク)」という開発コードで呼ばれていたモバイルPC向けの新CPU。Intelの量産CPUとしては初めて10nmプロセスで製造される製品でもある。
今回発表されたのは、モバイルPC向けの「Uプロセッサ(超省電力)」と「Yプロセッサ(極省電力)」。従来のCoreプロセッサと同様、「Core i3」「Core i5」「Core i7」をラインアップしている。CPUコアは新アーキテクチャの「Sunny Cove」で、深層学習(ディープラーニング)や暗号処理に最適な命令セットも備えている。
内蔵GPUは新コア「Gen11」となり、3Dグラフィックスの描画パフォーマンスを改善。4K(3840×2160ピクセル)のHDR(高ダイナミックレンジ)動画再生にも対応する。
従来は別チップとして搭載されていた「Thunderbolt 3」や「Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)」の機能を統合しており、メーカー側では両機能を備えるノートPCを開発しやすくなる。Thunderbolt 3端子は最大4つまで搭載可能だ。
第10世代Coreプロセッサの構造(左がUプロセッサ、右はYプロセッサ)
第10世代Coreプロセッサの電力仕様。GPUは仕様によって「UHD Graphics」または「Iris Pro Graphics」という名称となる
第9世代Coreプロセッサにも新製品
Intelは同日、第9世代Coreプロセッサの新製品も発表。デスクトップ向け(Sプロセッサ)とハイエンドモバイル向け(Hプロセッサ)に「Intel vPro」対応製品が追加された。
第9世代CoreプロセッサのvPro対応版が登場(画像はCore i9 vPro insideロゴ)
Sプロセッサの新製品
プロセッサ名の末尾に「K」が付いているものはアンロック(オーバークロック)対応、「T」が付いているものは省電力版となる。
- Core i5-9500(6コア6スレッド、3G〜4.4GHz)
- Core i5-9500T(6コア6スレッド、2.2G〜3.7GHz)
- Core i5-9600(6コア6スレッド、3.1G〜4.6GHz)
- Core i5-9600T(6コア6スレッド、2.3G〜3.9GHz)
- Core i5-9600K(6コア6スレッド、3.7G〜4.6GHz)
- Core i7-9700(8コア8スレッド、3G〜4.7GHz)
- Core i7-9700T(8コア8スレッド、2G〜4.3GHz)
- Core i7-9700K(8コア8スレッド、3.6G〜4.9GHz)
- Core i9-9900(8コア16スレッド、3.6G〜5GHz)
- Core i9-9900T(8コア16スレッド、2.1G〜4.4GHz)
- Core i9-9900K(8コア16スレッド、3.6G〜5GHz)
Hプロセッサの新製品
- Core i5-9400H(4コア8スレッド、2.5G〜4.3GHz)
- Core i7-9850H(6コア12スレッド、2.6G〜4.6GHz)
- Core i9-9880H(8コア12スレッド、2.3G〜4.83GHz)
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