レノボ・ジャパンは6月25日、14型モバイルディスプレイ「ThinkVision M14」を発売した。参考販売価格は3万6000円(税別)。
ThinkVision M14は、フルHD(1920×1080ピクセル)の14型IPS液晶(非光沢)を搭載。3辺狭額縁設計で、同日に発表された「ThinkPad X1 Carbon(第7世代)」や「ThinkPad X1 Yoga(第4世代)」と重ねて持ち運べる設計となっている。両モデルと並べて置くと、画面のサイズはもちろん高さもほぼ同一となるため、快適なデュアルディスプレイ環境を外出先でも構築できる。
本体は自立スタンド(台座)付きの「折りたたみ式」となっており、10度から90度までの間で自由に角度調整ができる他、最大11mmの高さ調整も可能だ。
台座部分には左右に1つずつUSB Type-C端子を備えており、どちらも映像と電源の入力に対応している。映像入力はDisplayPort規格で行うため、PC(映像出力)側はDisplayPort出力も可能なUSB Type-C端子が必要となる。
稼働に必要な電力は基本的にPCから給電されるため、ACアダプターを別途用意する必要はない。ただし、空いている端子にUSB Power Delivery(USB PD)電源を接続すると、このディスプレイを介してPCに給電できる「パワーパススルー機能」を備えている。電源→ディスプレイ→PCとスマートな接続が可能だ。なお、DisplayPortのデイジーチェーン接続(数珠つなぎ)は非対応だ。
ボディーサイズは323.4(幅)×96.5(高さ)×209〜220(奥行き)mmで、重量は約570g。持ち運びに便利なスリーブケースと、PC接続用のUSB Type-Cケーブルが付属する。
同社では以前、13〜14型台のモバイル(小型)ディスプレイを投入していた。しかし、同社の製品企画部でノートブック・タブレットを担当する吉原敦子氏によると、日本以外では需要があまりないがゆえに、Lenovo全体のディスプレイのポートフォリオからモバイルディスプレイが一時的に消えてしまったそうだ。
日本のオフィス(仕事場)ではマルチディスプレイ環境を構築するユーザーが増えている。しかし、制度的に広がりを見せているテレワーク(遠隔勤務)環境でのデュアルディスプレイ利用率は14.5%(同社調べ)にとどまっている。
テレワークでも職場と同じパフォーマンスで仕事を進める――この観点から同社としてモバイルディスプレイの必要性を訴えた結果、ThinkVision M14の製品化につながったそうだ。
ThinkVision M14によって、外出先でのデュアルディスプレイ環境が定着するかどうかに注目だ。
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