スマホから簡単に家電を操作 高速レスポンスなスマートリモコン「エッグ」を使ってみた山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/3 ページ)

» 2019年06月28日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

 ここ1〜2年でにわかにクローズアップされるようになったデバイスに、スマートリモコンがある。家庭内にあるさまざまな家電製品のリモコン信号を登録しておき、スマートフォンからのコントロールを可能にする製品だ。

 きっかけとなったのは、スマートスピーカーの登場によって声で家電製品を操作するというニーズが生まれたためだが、これはどちらかというと「こんなこともできますよ」というサブの機能であり、本命となるのは、さまざまな家電製品をスマホから操作できる機能だ。これ1つあればリモコンを探さなくて済むようになる。

 この本来の機能にフォーカスしたのが、ここで取り上げるキングジムの「エッグ(EG10)」だ。名前からも分かるようにタマゴの形状をしており、これをデスク上に置いておくだけで、スマホを使って家庭内のさまざまな家電製品を操作できる。クラウドファンディングでの資金調達を経て国内発売が決まった本製品を試用した。本体価格は税別9800円だ。

egg10 スマートリモコン「エッグ」。スマホからの操作で家電製品をコントロールできる

タマゴそっくりの外観。乾電池で最長6カ月動作

 エッグのボディーは、その製品名からも分かるようにタマゴそっくりの形状で、サイズも55(直径)×76(高さ)mmと、本物の卵(鶏卵)とほぼ同じだ。スマホとはBluetooth(BLE)で通信することに加え、電源は単3形乾電池×2本を使用することから、完全なケーブルレスでの利用となる。

 一般的なスマートリモコンはUSBまたはACアダプターの利用が一般的なので、乾電池駆動というのはやや心細く思えるが、2本の単3形乾電池で最長6カ月も動作するとのことなので、ひんぱんに電池切れで使えなくなる心配はない。これが最長1カ月や2カ月ならば話は別だが、十分に実用レベルの値だろう。

egg10 本体は鶏卵とほぼ同じサイズ。重量も電池を除くと約38gなので、単3形乾電池1本を25gとしても100gを切る軽さだ
egg10 製品パッケージ。本体以外に付属するのはスタートガイドだけだ
egg10 本体の底面にフタがある。コインなどで回すと開けることができる
egg10 単3形電池×2本で駆動する。寿命は最長6カ月とそこそこ長い

 セットアップの手順は一般的なスマートリモコンと同じで、まずスマホに専用アプリをインストールし、Bluetoothでのペアリングを実行。接続が完了したら、後は手順に従って、家電製品のリモコン信号を学習させる。

 リモコンの登録方法は、3万を超えるというプリセットされた家電製品のリストから型番を選ぶ方法に加えて、該当メーカーで使われている信号を順番に試して型番を絞り込む「スマートマッチ」なる方法、さらに信号を1つずつ手動で学習させていく方法もある。

 今回は、筆者宅の三菱電機製エアコンを上記の「スマートマッチ」で、海外メーカー製の照明器具を手動学習で問題なく登録できた。前者のエアコンはやや古い機種であるため、他社のスマートリモコンのプリセットに型番がなく、手動登録を強いられることも多いのだが、今回はスマートマッチのおかげでスムーズに登録できた。

egg10egg10 スマホアプリはOEM元となるAICO Technologyのままで、キングジムの社名や製品名がどこにもなく、本物かどうか疑わしいと感じてしまうのがネックだ(画面=左)。不正なアプリも多い昨今、製品よりもまずこうした部分から改善されるべきだろう。プリセットされた家電製品のリストから選ぶ画面(画面=右)。まずカテゴリーを選択する
egg10egg10 続いてメーカー→型番と絞り込んでいく(画面=左)。見つけらなければ「スマートマッチ」を使う。「スマートマッチ」では、信号の候補を順番に試し、どの信号に反応するかによって型番を特定する(画面=右)。この画面では88個もの候補が提示されている
egg10egg10 この他、実際にリモコンのボタンを押して信号を学習する機能も用意されている(画面=左)。手動で割り当てた操作にボタンのアイコンを指定するのだが、アイコンがグルーピングされておらず並びも無秩序で探しづらい(画面=右)
egg10egg10 登録した家電製品の一覧画面(画面=左)。最大25個まで登録できるとのことなので、通常の用途であれば十分だろう。温度センサーを搭載しており、室温を確かめられる他、電波強度やバッテリー残量などのステータスもチェックできる(画面=右)
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