アーキテクチャに変更がないことから、ここでは3DMarkで各GPUのポジショニングを確認し、いくつかのゲームベンチマークでスコアやフレームレートを把握するにとどめる。
また、検証環境はこれまに引き続いてCore i9-9900K+Intel Z390搭載マザーボードを用いるが、OSをWindows 10の最新版「May 2019 Update」に切り替えた。これに伴っていくつかのベンチマークで問題が生じているが、無事完走したものをピックアップして紹介していこう。比較対象はGeForce RTX 2080、同2070、同2060で、SUPERの2製品を加えた5製品を比較する。
検証環境 | |
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CPU | Intel Core i9-9900K |
マザーボード | GIGABYTE Z390 AORUS ELITE(Intel Z390) |
メモリ | Kingston HyperX Predator DDR4 RGB HX429C15PB3AK4/32(DDR4-2666使用)8GB×2 |
グラフィックスカード | RTX 2080(リファレンス)、RTX 2070 SUPER(リファレンス)、RTX 2070(ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER AMP Extreme)、RTX 2060 SUPER(リファレンス)、RTX 2060(リファレンス) |
SSD | Intel Optana SSD 800p SSDPEK1W120GA01(Optane NVMe 118GB)+WesternDigital WD Black NVMe SSD WDS100T2X0C SSD1TB(3D TLC NVMe 1TB) |
電源 | Corsair HX1000i(80PLUS Platinum 1000W) |
OS | Windows 10 Pro 64bit(1903) |
まずは3DMarkからだ。Fire Strikeより負荷の高いテストに絞って計測したが、RTX 2080とRTX 2070の間にRTX 2070 SUPERが、RTX 2070とRTX 2060の間にRTX 2060 SUPERが、等間隔ですっぽりと収まる結果だ。あえていえばRTX 2060だけスコア差が他よりも大きい。ただ基本的にSUPERの2製品は、それぞれのラインアップの間を埋める中間モデルといえる。
リアルタイムレイトレーシングとDLSSというRTX 20シリーズの2つの機能についても見てみよう。Port Royalは、RTX 2060のみ落ち込みが大きい。新たに追加されたRTX 2060 SUPERはRTX 2070(OC)と比べても同じ比率で低下しているようだ。NVIDIA DLSS Feature TestもやはりRTX 2060のみ他よりも劣る。この3カードはどれもTU106なので、やはりRTX 2060のみ何かボトルネックを抱えていると考えるのが順当だろう。
まず、NVIDIA DLSS Feature Testの3840×2160ピクセルでRTX 2060が1桁スコアになってしまうのは、明らかにメモリ容量の不足が考えられる。ただし、1920×1080ピクセルなどメモリが足りていると考えられるシーンでも低いスコアとなり、他と比べてRTX 2060のみが劣るスペックとなるとメモリバス幅と、それによるメモリ帯域幅の制限が考えられるだろう。
後のテストでも、リアルタイムレイトレーシングとDLSSに関わる項目では、3DMarkのFeature Testと同様の傾向が見られた。この点、RTX 2060とRTX 2060 SUPERには明確な違いがあるので、こうしたRTX 20シリーズの新機能をお試しではなくしっかりと使いたいならば、RTX 2060 SUPER以上を選ぶのがよいのではないだろうか。
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