「フォトグラファーに届け!」と願うNECPCが「LAVIE VEGA」に込めた思いと機能子ども専用PCも登場(1/3 ページ)

» 2020年01月23日 06時00分 公開
[長浜和也ITmedia]

 NECパーソナルコンピュータ(以下、NECPC)が、1月21日に「LAVIE」シリーズの新製品を発表した。新モデルそれぞれの詳細は下記の記事で紹介した通りだが、ここでは、同日開かれた新製品発表会から、新シリーズとして登場した「LAVIE VEGA」と「LAVIE First Mobile」のコンセプトと特徴を取り上げる。

LAVIE Note Mobile DCI P3色域カバー率100%の有機ELディスプレイを搭載する「LAVIE VEGA」

LAVIEシリーズ春モデル

プロシューマーをターゲットにした「LAVIE VEGA」

 新製品発表会では、同社執行役員の河島良輔氏から、2019年に投入した新ラインアップ「LAVIE Pro Mobile」の実績について説明があった。河島氏は、このモデルが「働き方改革の流れにおいて、外でモバイル利用するユーザーに受け入れられた」と評価し、それまでのLAVIE Hybrid ZEROと比べて四半期における販売台数(2019年10月から12月実績)が1.4倍であったことを示している。

 河島氏は、LAVIE Pro Mobileが“モバイルワーカーとしてのプロシューマー”をターゲットとしたモデルであったと述べた上で、今回投入するLAVIE VEGAが「もう1つのプロシューマー」とするフォトグラファーであることを示した。

LAVIE Note Mobile 新モデルの「LAVIE VEGA」を掲げるNECパーソナルコンピュータ 執行役員の河島良輔氏

 続けて河島氏は、幼稚園から高校生におけるPC利用環境に言及した。内閣府が調査した「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」(2013年調査)で日本の13〜24歳のPC利用率が他の先進国と比べて低いとするデータを示し、その対策として文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」(1人1台端末と高速大容量通信ネットワークを一体的に整備する)を紹介するとともに、保護者においてもPC利用の必要性や、プログラミング学習機会の提供に対する要望が高まっていることを同社の調査結果とともに示した。

 河島氏は、そのような状況の変化に応えるため、既に教育現場向け市場で出荷しているモデルを、家庭でも「学校と同じ環境で学べる」ことを目的としたLAVIE First Mobileとして投入すると説明した。

LAVIE Note Mobile 河島氏が示した、年齢層別のPC利用率と文部科学省が掲げたGIGAスクール構想
LAVIE Note Mobile NECPCの調べによると、子供にPCを使わせてもよいと考える保護者は7割近くに達し、今後習わせたいこととしてプログラミングの関心が高まっているという

 続いて、同社シニアエバンジェリストの森部浩至氏は、新製品の特徴を紹介した。森部氏は、フォトグラファーを主なユーザーと想定するLAVIE VEGAの特徴として、「圧倒的な色再現性」「写真編集との高い親和性」「LAVIE史上最速性能」「美しさと機能美が融合したデザイン」を掲げた。

LAVIE Note Mobile LAVIE VEGAとフォトグラファーとの親和性の高さを訴求する、同社シニアエバンジェリストの森部浩至氏

 圧倒的な色再現性として森部氏が訴えるのは、4K(3840×2160ピクセル)の画面解像度を持つ有機ELディスプレイだ。森部氏はディスプレイ関連の特徴として、DCI P3色域カバー率100%や10万:1のコントラスト比、1msの応答速度、HDRのサポートとTUV認証を挙げた。

LAVIE VEGA 4K解像度をアピールするLAVIE VEGAのディスプレイ

 なお、フォトグラファーをメインユーザーとして想定するLAVIE VEGAのディスプレイが、印刷出力環境での対応が多いAdobe RGBでなく主に映画などの映像作品での対応が多いDCI P3色域カバー率100%を訴求することについて、森部氏は「採用する有機ELパネルがDCI P3に対応しているため」とし、フォトグラファーの作品出力環境が印刷から映像にシフトしているとNECPCが判断したわけでないと説明した。

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