外部ディスプレイにつなげることで、PCライクに使えるスマートフォンの場合はどうだろうか。
HUAWEIの「Mate 20 Pro」には、「PCモード」と呼ばれるモードがある。ほとんどのスマートフォンでは画面を外部出力できても、スマートフォンの画面がそのまま拡大表示されるだけなのだが、Mate 20 ProではPCのようなデスクトップ画面を扱えるのだ。
GENKI Dockを通じてモバイルディスプレイに表示させる方法は、PCと同じだ。GENKI DockとモバイルディスプレイをHDMIケーブルでつないでおき、モバイルディスプレイの電源もモバイルバッテリーで確保する。それからGENKI DockとMate 20 ProのUSB Type-Cポートを接続するだけでいい。
SamsungのGalaxyシリーズには、「DeX」というデスクトップモードがあり、ディスプレイやDeXアプリをインストールしたPCと接続するだけで、PCのようなマルチタスク環境を作り出せる。そこで、先程までMate 20 ProにつながっていたUSB Type-Cケーブルをつなぎ直したところ、モバイルディスプレイにDeXモードが立ち上がり、簡易PC環境を構築できた。
Mate 20 ProとGalaxy Note10+のどちらの場合でもGENKI Dockから充電できるため、バッテリー残量を気にせず作業できるのがありがたい。Google ドキュメントやGoogle スプレッドシートを普段から使っているのであれば、外付けキーボードを用意するだけでPCと変わりない作業環境になる。
最後に、最近増えつつあるコンセント搭載のモバイルバッテリーでも使えるかどうかを試してみた。必ずしもAC電源を取れるとは限らないからだ。
用意したのは、Jackery PowerBar 83Whだ。85W出力可能なAC出力ポート、2万3200mAhの容量を持つモバイルバッテリーだ。一般的な壁のコンセントと何か異なる挙動が見られるだろうかと思って試したが、違いは見られなかった。
手持ちのモバイルティスプレイが映像入力端子としてHDMIポートしか積んでいないのに、MacBookシリーズを買ってしまった、またはHDMI出力ポートのないノートPCを買ってしまったという人であれば、「これでディスプレイまで買い換えずに済む!」と感じることだろう。訪問先のディスプレイやプロジェクターなどにつなげて、プレゼンテーションにも活躍してくれるだけでなく、Nintendo Switchなどのゲームも楽しめるのは冒頭で触れた通りだ。
充電器、HDMI変換アダプター、USBハブの機能を併せ持ちつつ、ポケットに収まるほどコンパクトなGENKI Dock。うっかり、GENKI Dock本来のNintendo Switch ドックとしての試用をすっかり忘れてしまったが、備えあれば憂いなしのアイテムとして、購入候補の1つとしてプッシュしたい。
実際、原稿執筆時は目標金額の50万円をはるかに上回る3200万円以上の応援購入総額となっており、期待の高さがうかがえる。
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