2月末の秋葉原電気街は、先週と同じようにそれなりに往来があった。例年に比べると東アジアからの観光客は明らかに減っているが、それ以外の目立つ違いはマスクの着用率が上がっているくらいだろうか。
PCパーツショップを取材していても、店内がガランとした印象を受けたところはなかった。「お客さんは明らかに減りました」との声もあったが、「例年通り」という感触の方が多い様子だ。ドスパラ秋葉原本店は「日本人の方の来店は普段通りという印象です。外出を自粛するという感じもないですね」と話していた。
文部科学省の休校要請の影響も、まだほとんどないようだ。「中学生以下のお客さんは少ないですし、高校も私立だと元から3月頭で休みというところもありますし、直接的な影響はないんじゃないかと思います。実際、報道前から春休みでパーツを買いに来た若い人が増えていましたから」(某ショップ)
ショップへの来店に関しては楽観的なコメントが多く聞かれたが、反面、在庫不安はじわじわと高まっている様子だ。まだ特定のブランドやパーツが枯渇する状況ではないものの、SSDを中心にフラッシュ系パーツの値上がりと払底を心配する声は先週よりも確実に大きくなっている。
他にも「空輸に制限がかかっているので、上位のグラフィックスカードは当分再入荷が厳しそう」、「NASキット関連は代理店から5月までは覚悟してくださいと言われました」、「在庫不安に加えて、為替の影響でHDDの値上がりが加速しています」といったコメントも聞いた。未曽有の事態に身構えている感じは、どこのショップでも肌で感じとれた。
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