第3の選択肢となるか? ロジクールのiPad Pro向けキーボード「SLIM FOLIO PRO」を試す(2/4 ページ)

» 2020年07月10日 11時30分 公開
[山口真弘ITmedia]

Magic Keyboardに似たタイプ感。iOSショートカットキーも搭載

 では、早速使ってみよう。

 本製品は、1つ1つのキーが独立したシザー構造のキーを採用している。Magic Keyboardとはよく似たキータッチで、ペコペコとした感触のSmart Keyboard Folioの入力感になじめない人にとっては、よい選択肢になるであろうことは容易に想像がつく。

 キーピッチは、12.9インチモデルは約19mmと十分だが、11インチモデルは約17mmとやや狭い。Magic KeyboardおよびSmart Keyboard Folio(の日本語JIS配列)は、アルファベットとその他のキーで幅を変えるなど工夫しつつ、約18mmのキーピッチを実現しており、それと比較すると少々心もとない印象だ。

 ただしストロークは約1.6mmと、きちんと沈み込む感触があるので、入力感そのものは良好だ。タイプ音もこの種のシザーキーとしては静かな部類で、周囲に迷惑をかけることもない。バックライトも搭載しており、プロジェクターの利用に合わせて照明を落とした会議室での利用にも対応できる。

 本製品の強みとなるのが、キーボード最上段にiOSショートカットキーを搭載していることだ。Magic KeyboardもSmart Keyboard Folioも、MacBookシリーズではおなじみのこのショートカットキー列が省略されているため、これらを使えるのは本製品の大きな利点だ。

 ただし、キー配置は日本語JISではなくUS配列なので、それを許容できることが大前提となる。日本語JISキー配列に慣れた状態で使うと、Returnキーを押したつもりでバックスラッシュキーを押すミスが多発することになる。

SLIM FOLIO PRO キー配列はUSキータイプ。キーサイズはどれもほぼ均等で、記号キーだけ幅が狭いということもない。折りたたんだ状態のサイズは11インチが約253(幅)×195(奥行き)×22.55(厚さ)mmで、12.9インチは約287(幅)×230(奥行き)×22.46(厚さ)mmだ
SLIM FOLIO PRO キーピッチは約17mmとなる。Smart Keyboard Folio(日本語JIS)は約18mmなのでやや狭い印象だ。ちなみに、12.9インチモデルは約19mmと十分な間隔がある
SLIM FOLIO PRO Smart Keyboard Folio(上)との比較。配列が異なるため比較しづらいが、アルファベット類のキーピッチは本製品の方がやや狭い
SLIM FOLIO PRO Magic Keyboard(上)との比較。こちらもキーピッチは本製品の方がやや狭い。ファンクションキー列があるのは本製品の利点だ
SLIM FOLIO PRO アイソレーションキーを採用する。キーストロークは約1.6mmとそこそこ深い
SLIM FOLIO PRO Smart Keyboard Folioは、キーの押し心地の面では本製品に比べて大きく劣る
SLIM FOLIO PRO Magic Keyboardのストローク感は、本製品にかなり近い
SLIM FOLIO PRO タイピングしている様子。キーピッチはやや狭いものの、キーの横幅が均等なこともあり、違和感のないタイピングが可能だ
SLIM FOLIO PRO こちらはSmart Keyboard Folio。キーピッチは本製品よりも広くキー入力は快適だが、小指回りのキーはやや窮屈に感じる
SLIM FOLIO PRO こちらはMagic Keyboard。小指周辺の窮屈さはSmart Keyboard Folioと同様だが、手前にタッチパッドとパームレストを備えるため、手のひらを置きやすい
SLIM FOLIO PRO キーのアップ。カナの刻印はなく、完全なUS仕様のままだ。上段にはファンクションキー列がある
SLIM FOLIO PRO 記号回りのキーも、ほとんどが同じ幅なのは利点だが、US配列ゆえ、日本語JIS配列に慣れているとReturnキーを押そうとしてバックスラッシュキーを押しがちだ

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