ロジクールの「SLIM FOLIO」は、第7世代iPadと一体化させて使う、キーボード付きの保護ケースだ。純正のSmart Coverとは異なり背面までをカバーできる構造になっており、外出先にiPadを持ち歩いての効率的なテキスト入力を行う際に重宝する。
このSLIM FOLIO、これまでもiPadの各モデルに対応した製品が販売されており、今回のモデルは第7世代iPadに対応した新製品だ。つまり、シリーズとしてはかなりのロングセラーなのだが、同社からは先日「RUGGED FOLIO」なるキーボード一体型ケースが新しく発売されている。対応機種も同じということで、どこが違うのか気になるところだ。
もっとも実際に使ってみると、同じキーボード一体型ケースでも、製品としては全く異なる性格を持っていることが分かる。今回はその「RUGGED FOLIO」はもちろん、純正のSmart Coverとも比べながら、本製品の特徴をチェックしていく。
耐衝撃構造を備えたiPad用キーボード ロジクール「RUGGED FOLIO」を使ってみた
「SLIM FOLIO」はキーボード付きiPadケースの決定版となるか?←本記事
【前編】新型iPad Pro用「Smart Keyboard Folio」をガチで使い込んでみた
【後編】新型iPad Pro+Smart Keyboard Folio 文字入力にベストなのは?
【従来モデル】「iPad Proの日本語入力」がここまで快適に! JIS配列が加わったSmart Keyboardを試してみた
本製品は、前回紹介したRUGGED FOLIOとは外見および色も酷似しており、製品名やパッケージのデザインもそっくりだが、製品の仕様は全くと言っていいほど異なっている。まずは外観を見ていこう。
「キーボード+背面カバー部」という構成は同じだが、背面カバーはハードタイプとなっている。傷を防ぐのには向いているが、前回のRUGGED FOLIOのように落下時の衝撃を軟質樹脂のヒダで分散、吸収してくれる構造ではない。またボタン部やスピーカー部分を中心に開口部分がかなり広く、防水防じんの効果は高くなさそうだ。
RUGGED FOLIOは、ボディーの主要な部分にキャンバス地の素材が使われていたが、本製品はプラスチックのようなボディーの上から、ビニール感の強い樹脂で覆った構造になっている。「RUGGED FOLIO」にあったパームレストがないのも大きな違いだ。
一旦iPadに装着すると、取り外しに四苦八苦するほどフィット感が高かったRUGGED FOLIOと異なり、本製品はボディーの縁を持って背面から押すと比較的簡単に取り外せる。落下の衝撃などで外れやすいという意味ではマイナスなのだが、iPad本体を頻繁に取り外す利用スタイルであれば、この特徴が利点になることもあり得るだろう。
もう1つ、両者の大きな違いに、接続方法の違いがある。本製品はiPad独自のSmart Connectorは使用せず、汎用(はんよう)的なBluetoothで接続する。そのため利用開始にあたってペアリングが必要になる他、電池の交換が必要になる。
実際には、1日2時間のタイピングでバッテリーは4年持つとのことで、電池の心配をする必要はほぼなさそうだが(製品サイクルを考えると、1度も電池を交換しないまま製品を手放すことになる可能性すらある)、機内モード時には使えないなど、Bluetoothならではの制限があることは注意したい。
それでは、早速利用してみよう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.