最近、E Ink電子ペーパーを採用したデジタルノートが増えている。大画面が特徴となるソニーのデジタルペーパーおよび富士通の「QUADERNO」(クアデルノ)の他、シャープの電子ノートも最新モデルでは液晶に代えてE Ink電子ペーパーを採用し、目に優しい仕様を実現している。
今回紹介するキングジムの「フリーノ」もそんなE Ink採用デジタルノートの1つで、6.8型というコンパクトな画面サイズが特徴だ。クラウドファンディングで成功を収め、7月末からは一般販売も開始された本製品について、メーカーから借用した機材を用い、前後編に分けてその特徴を見ていく。
まずは外観と基本スペックを見ていこう。
画面サイズは6.8型で、電子書籍ストアが販売するE Ink端末に多い6型より一回り大きく、また厚みもそこそこある。実測では8.8mmだったが、iPad miniが6.1mmであることを考えると薄型というわけではない。
画面解像度は1440×1080ピクセル(265dpi)と高い。手書きノートとしての利用が主なので、もっと低解像度でも差し支えないはずだが、これならばドキュメントの表示も十分だ。とはいえ、本製品添付の取扱説明書のように、A4サイズを前提として小文字でびっしり書き連ねられたPDFは、解像度以前に文字が小さすぎて読みづらいので要注意だ。
正面にはホームボタンや指紋認証センサーの類はなく、本体上面に電源ボタンとフロントライトのオン/オフボタン、本体底面にUSB Type-CポートとmicroSDカードスロットを備える。背面は滑り止め加工されており、手になじみやすくなっている。
タッチパネルは電子誘導方式と静電容量方式のハイブリッドで、付属のデジタルペンでの手書きの他、指先での操作にも対応する。デジタルペンは本体に収納できるわけではなく、オプションの専用カバー(税込みの実売価格は3000円前後)に取り付けて持ち歩く。スタンドとしても使える専用カバーは、本製品の購入にあたっては事実上の必須オプションとなるだろう。
気になるのは重量で、実測224gとやや重い。6型のE Ink端末は最近170g台の製品が増えており、それに比べると明らかにずっしりとしている。7.9型のiPad miniが約300gなので、このサイズで240gを「軽量」と表現するのはやや抵抗がある。
それでは、早速実機を試してみよう。
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