プロナビ

富士通の電子ペーパー端末「QUADERNO」を1カ月使って分かったことScanSnapからの直接取り込みにも対応(1/4 ページ)

» 2020年02月20日 12時10分 公開
[山口真弘ITmedia]

 富士通クライアントコンピューティング(FCCL)のE Ink電子ペーパー端末「QUADERNO」(クアデルノ)が、最新のアップデートによってドキュメントスキャナ「ScanSnap」からの直接取り込みに対応した。書類をダイレクトにPDFとして取り込むことで、身近な書類をペーパーレス化しての持ち運びがはかどるというわけだ。

 今回は、A4版とA5版という2つのサイズのうち、後者のA5サイズ版(FMV-DPP04)を使ってScanSnapとの連携方法の他、電子ペーパー端末としての使い勝手もチェックする。

QUADERNO 「QUADERNO(クアデルノ)」。最新のアップデートにより、ドキュメントスキャナ「ScanSnap」からの直接取り込みが可能になった

薄くて軽くて画面も高精細

 最初に本製品がどのような製品なのか、概要をざっと紹介しよう。

 本製品は一言でいうと、スタイラスペンによる手書き入力が可能なノート端末だ。一般的なけい線入りのノートから方眼、無地までさまざまなテンプレートが用意されている他、五線譜や原稿用紙などの追加テンプレート、さらにはスケジュール帳までもダウンロードして使うことができる。

 PDF(PDF 1.7準拠)に対応していることも大きな特徴だ。多くのノートデバイスでは、デバイス内では独自フォーマットで管理し、外部へのエクスポート時にPDFやJPGへと変換することが多いが、本製品は内部でもPDFのまま扱うので、外部からPDFを取り込んで表示するのも容易だ。また付属のペンを使っての書き込みにも対応する(詳細は後述)。

 PDFビューアは見開き表示に対応し、右とじと左とじの切り替えも行えるなど、カユいところに手が届く機能がそろっている。ただし電子書籍ストアアプリが使えるわけではないので「電子書籍が読める」という表現は違和感がある。自炊した書籍PDFなど、DRMなしのPDFに限定される点は注意したい。

QUADERNO A4モデル(13.3型)とA5モデル(10.3型)が存在する。今回はA5モデルを試用する
QUADERNO 本体は厚さが約5.9mmとスリムだ。側面にはペンをマグネットで吸着させられる
QUADERNO ペンで筆記中。スクリーンはザラザラしており、書き心地は紙に近い
QUADERNO さまざまなテンプレートが用意される。クラウドから追加することも可能だ
QUADERNO 本体上部中央にホームボタンがある。電源ボタンを除けば、唯一となる物理ボタンだ
QUADERNO 画面上部に表示されるのがホームメニューという扱い。ドキュメントやノートの呼び出しに加え、後述するScanSnapからの取り込みもここから行う

 さて、そんな本製品を前知識ゼロで使ってみて、驚くことは主に3つある。1つはボディーの薄さと軽さだ。今回試用しているA5モデルは、現行のiPad(第7世代)とほぼ同じ面積ながら、厚みはiPadの約7.9mmをはるかに下回る約5.9mmとなる。現行スマートフォンのほとんどの機種より薄く、バッグの中に入れておくと、書類の間に挟まって行方不明になりかねない。

 さらに重量も約251gと、現行のiPad(約483g)の半分ほどで済む。手に持っていてもフワフワして落ち着かないほどだ。

QUADERNO 第7世代iPad(右)との比較。サイズはほぼ同じだ
QUADERNO ボディー底面に電源ボタン、microUSBポートなどを備える。本体は薄い割には強度もあり、軽くひねった程度ではボディーのねじれはほとんど感じない
QUADERNO 上はiPadとの厚み比較。端が薄くなっているせいもあるが、本製品の方が明らかに薄い。下は本製品と同じE Ink端末であるKindle Oasis(厚さは3.4〜8.3mm)との比較。こちらはやや分が悪い

 もう1つ、E Ink電子ペーパーのクオリティーの高さも特筆できる。筆者は過去にKindleや楽天Kobo、ソニーのReaderといった読書端末、前回紹介したOnyxのBOOXシリーズ、さらにはポメラ「DM30」やシャープの電子ノート「WG-PN1」に至るまで、さまざまな電子ペーパー製品に触れてきたが、同じ16階調グレースケールでありながら、本製品におけるスクリーンの粒子感のなさは驚きだ。特に黒ベタの美しさは感動的ですらある。

QUADERNO 表示したドキュメントを拡大したところ。細かい文字でも高精細な表示が可能だ
QUADERNO ページをめくるたびにリフレッシュされるせいもあるが、黒ベタは残像もなく、その美しさは傑出している

 一方で、使っていると気になる部分も出てくる。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月25日 更新
  1. 間もなく登場するWindows 11次期アップデート「26H2」で何が変わる? 2027年に向けたUI進化と高速化 (2026年06月23日)
  2. 8980円の「SwitchBot 屋外パンチルトカメラ5MP」を試す 約500万画素で人物追跡、有線LAN接続も (2026年06月24日)
  3. 45gの伝統を破った「忍者」の感触を持つ1台 HHKB 30周年記念モデルがもたらす「軽さ」をじっくり試す (2026年06月24日)
  4. 各ポートの充電状況が見える「UGREEN 100W PD 充電器 5ポート」がセールで33%オフの5980円に (2026年06月22日)
  5. 「Next GIGA」を見据えた動きはまだまだ続く! 1人1台の学習用PCだけでなく特別教室や校務で使うPCも展示多数 (2026年06月23日)
  6. Gemini搭載「Google Home スピーカー」は買いか? 6年ぶりの新モデルを試して分かった賢さと課題が見え隠れする“次世代機”の現在地 (2026年06月24日)
  7. EIZO、21:9比に対応した曲面34.1型ウルトラワイド液晶ディスプレイ 7年間標準保証を実現 (2026年06月24日)
  8. 白い「Osmo Pocket 4P」をDJIのグローバル本社「Sky City」で見てきた ハッセルブラッドを統合する真の狙い (2026年06月22日)
  9. レノボ、約990gの軽量設計を採用したCore Ultra(シリーズ2)搭載14型モバイルノートPC (2026年06月23日)
  10. サンワ、状態確認ができる小型液晶パネルを備えた8ボタン搭載ワイヤレスマウス (2026年06月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー