いつでもどこでも快適なモバイル環境を インテルが「第11世代Coreプロセッサ」と「Intel Evo Platform」の詳細を説明(2/2 ページ)

» 2020年09月03日 19時00分 公開
[井上翔ITmedia]
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Ryzen 7 4800Uをベンチマークで圧倒

 昨今、Intelは実利用に基づくベンチマークテストをするべきだという主張をしている。Tiger Lakeの発表もご多分に漏れず、最上位モデルである「Core i7-1185G7」(1.2G/3G〜4.8GHz、4コア8スレッド)と「Ryzen 7 4800H」(2.9G〜4.2GHz、8コア16スレッド)を比較したデータが示された。

 まず、主要なベンチマークテストアプリではRyzen 7 4800Hよりも良好なスコアを残したという。専用プロセッサやCPUやGPUでのアクセラレーションも奏功してか、ディープラーニングをテストする「MLPerf」ではRyzen 7 4800Hの4倍のスコアを記録したそうだ。

 同社の主張する「実利用に基づくテスト」でも、Core i7-1185G7はRyzen 7 4800Hよりも優れたパフォーマンスを発揮したようだ。

ベンチマークテスト Core i7-1185G7は、主要なベンチマークテストでRyzen 7 4800Hに勝利。特に、AI(ディープラーニング)のテストでは大差を付けている
実利用テスト 実利用におけるパフォーマンスもRyzen 7 4800Hより優位に立ったという

 Tiger Lakeのパフォーマンスを最大限発揮できるアプリを増やすべく、Intelは国内外のソフトウェアベンダーと協力しているという。とりわけ、ゲームアプリの最適化には力を入れており、主要なゲームメーカーへの働きかけを強めているようだ。

ベンダーとの協力 Tiger Lakeのパフォーマンスを生かせるアプリを増やすべく、さまざまな分野のソフトウェアベンダーや開発者と協力体制を構築
ゲームは特に GPUのパワーアップもあってか、ゲーム分野での取り組みを強化している
国内メーカー 国内のゲームメーカーとも、Tiger Lakeにおけるゲームの動作検証を実施している

Evo Platformは「場所を選ばずパフォーマンスを発揮できる」証

 先述の通り、Project AthenaはIntelが定めた基準を満たしたノートPCを認証するプログラムで、2019年から運用されている。

 Intel Evo PlatformはProject Athenaの「バージョン2」という位置付けで、以下のスペックを満たすことが求められる。

  • 場所を選ばない応答性(バッテリー駆動でもレスポンスが良いこと)
  • 9時間以上のバッテリー持ち(フルHDモデル)
  • 1秒以内のスリープ復帰
  • 30分の充電で4時間のバッテリー駆動(フルHDモデル)
  • Wi-Fi 6 Gig+とThunderbolt 4の実装

 特に「場所を選ばない応答性」については強調して説明された印象を受けた。というのも、第3世代Ryzen Mobileプロセッサを搭載するノートPCはバッテリー駆動時のパフォーマンスを大きく制限する傾向が見られるからだ。

 Evo Platformに指定されたノートPCなら、バッテリー駆動時でもパフォーマンスを発揮できる――この点が心に響くかどうかは、ユーザーのノートPCの使い方次第かもしれない。

プラットフォームの話 Tiger LakeにおけるProject Athena準拠モデルには、Intel Evo Platformのシールが付与される
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