最新AMD製CPUを搭載したモバイルPC「ZenBook 14」を手持ちのIntelモデルと比べた結果仕事もゲームもこれ1台で(2/3 ページ)

» 2020年09月10日 11時00分 公開
[作倉瑞歩ITmedia]

ベンチマークテストでZenBook 14の基礎体力を知る

 ここからはZenBook 14の実力をベンチマークテストで見ていこう。CPU-ZとGPU-Z、HWiNFOでの情報は以下の通りだ。CrystalDiskInfoによると、評価機にはキングストン製の512GバイトNVMe SSD(PCIe 3.0 x2接続)が搭載されていた。

ZenBook 14 CPU-Zの結果
ZenBook 14 GPU-Zの結果。GPUコア数は7基、動作クロックは1600MHzだ
ZenBook 14 CrystalDiskInfoの結果

 次にCrystakDiskMarkによるテスト結果は以下の通りだ。標準的なM.2 NVMe SSDの速度となっており、特に不満に思うことはないだろう。

ZenBook 14 CrystalDiskMarkによるテスト結果

 PCMark 10の測定結果を見るとよく分かるが、昨年のモデルよりも大幅に性能が向上している。このあたりはさすがRyzen 4000シリーズだ。CPU性能が大幅に向上したため、このような結果になったと考えられる。

ZenBook 14 PCMark 10の測定結果

 使用時における本体の熱については、ベンチマークテストを実施していると底面はかなり熱くなり、膝の上に置いての作業はちょっと厳しいかなといったところだ。排気口があるキーボード面上部はかなり熱くなるが、キートップにはそれほど熱は伝わらないので、机の上に置いて作業をする分には問題がなさそうだ。

ZenBook 14のゲーミング性能を見る

 ある程度ZenBook 14の実力が分かってきたところで、新ZenBook 14のゲーミングPCとしての実力を見ていきたい。というのも、IntelモデルのZenBook 14はGPUにGeForce MX250を搭載しており、軽いゲームであればそれなりに楽しめた。新モデルはCPU内蔵のRadeon Graphicsとなっており、こちらの性能も気になるところだ。

 そこでゲーム系のベンチマークテストとなる3DMarkを走らせてみたが、結果は以下の通りだ。これを見ると、GPU的にはRadeon Graphicsは、Intelモデルに搭載されているGeForce MX250よりは少しパフォーマンスがいいようだ。そしてCPUが絡むCPU ScoreやPhysics Scoreは前モデルよりもかなり伸びている。そのあたりは素直にRyzen 4000シリーズの実力が出た、といったところだろう。

 ただしベンチマークテストの画像を見ていると、負荷が大きいテストのTime SpyやFire Strike系は紙芝居で動いているとは言えない状態だ。統合型グラフィックスのテストであるNight Raidではまあ何とか動いている状況だったが、見た感じではIntelモデルよりもよく動いているのではないかという印象だ。Radeon Graphicsは、GeForce MX250とそれほど変わりない性能だが、CPUのおかげで高いスコアをマークしているといったところだろう。

ZenBook 14 Time Spyでの測定結果
ZenBook 14 Fire Strike Extremeでの測定結果
ZenBook 14 Fire Strikeでの測定結果
ZenBook 14 Night Raidでの測定結果
ZenBook 14 Sky Diverでの測定結果

 そして「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」でもテストした。最高品質で「普通」、標準品質であれば「快適」という判定だ。確かに最高品質では若干もたつく表示となるものの、RPGであれば特に問題なくプレイできるように思える。とはいえ、システムトータルとしては、IntelモデルのUX434FLよりもベンチマークスコアは下がっている。

ZenBook 14 「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の比較

 次は「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」だ。まあ想定内ではあるものの、いずれの画質でも「動作困難」という判定だった。こちらもIntelモデルよりも新型の方がスコアは低い。

ZenBook 14 「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の比較

 これまでの結果を見ていくと、3DMarkやPCMark 10といったベンチマークテストでは良好なスコアとなるが、実際にゲームをプレイしたときには、若干ではあるものの、システムのトータルパフォーマンスとしてはIntelモデルよりも低い、という結論だ。とはいうものの「ファイナルファンタジーXIV」のような負荷の軽いゲームであれば、それなりにプレイできそうだ。

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