NVIDIAは9月13日(米国太平洋夏時間)、半導体設計大手企業であるイギリスarmの全株式をソフトバンクグループから最大400億ドル(約4.2兆円)で取得し子会社化することを発表した。
armを傘下に収めることで、NVIDIAは「AI時代における世界一のコンピューティング企業」を目指す。
NVIDIAによる買収後も、Armの本社は引き続きイギリスのケンブリッジに設置される。Armが展開するオープンライセンスモデルと顧客中立性も維持される。
一方、NVIDIAはケンブリッジに「世界規模のAI(人工知能)研究所と学習センター」を設置し、両社の技術を利用した「画期的な研究のためのAIスーパーコンピュータ」を構築する方針を掲げ、Armの知的財産ポートフォリオを同社のテクノロジーで拡充するという。
NVIDIAのジェンスン・ファンCEOは「NVIDIAのAIコンピューティング能力とArmのCPUが持つ広範なエコシステムが合体することで、クラウド、スマートフォン、PC、自動運転車やロボティクスからエッジIoTに至るまでコンピューティングを進歩させることができ、世界中のあらゆる所にAIコンピューティングを広げられる」としている。
NVIDIAは9月14日(日本時間)、報道関係者とアナリストを対象に今回の買収に関する説明会を開催した。
ファンCEOは「NVIDIAのが最大のテクノロジー企業の1つを買収することに合意したことをお伝えできることをとてもうれしく思う」とした上で、Armを買収する狙いを次のように語った(一部を省略した上で日本語訳している)。
AIコンピューティング、ネットワーキング、そしてデータ処理は産業においてより重要さを増している。それが、今回の取引が双方(NVIDIAとArm)のビジネスに説得力と補完性をもたらす理由である。
両社(の持つ強み)を組み合わせることで、AIコンピューティングプラットフォームをArmの広大なエコシステムに統合できる。クラウドデータセンターから携帯電話、自動運転車、IoTデバイスに至るまで、私たちは世界のコンピュータメーカーのための次世代プラットフォームを作り上げるつもりだ。
この組み合わせは、財務的な意味もある。ソフトバンク(グループ)と弊社(NVIDIA)の双方にとって素晴らしい取引となる。
今日発表した内容以上に、刺激的な「機会」と「技術」はなく、強い技術を生み出す例は今までにない。
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