ソフトバンクグループ(SBG)は9月14日、同社がソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)およびSoftBank Group Capitalを通して保有しているイギリスArm Limitedの株式の全数を米NVIDIAに売却する契約を締結したことを発表した。株式の最大取引価値は400億ドル(約4.2兆円)で、売却は規制当局の承認など必要な手続きを全て満たすことを条件に行われる。取引の完了までには約18カ月かかる見通しだ。
SBGは2016年9月、Armを310億ドル(当時の為替レートで約3.3兆円)で買収した。
この買収によってArmは上場廃止となった。しかし、2018年6月に行われたSBGの定時株主総会において、同社の孫正義社長がArmの株式を「5年前後ぐらいでもう一度再上場する」という方針を明らかにしていた。
今回SBGは、当初予定していたArm単独での再上場計画と、NVIDIAへの売却を検討した結果、後者の方が「Armの潜在的な可能性をより実現でき、当社の株主価値の向上に資すると判断」したという。
SBGはNVIDIAの主要株主の1社でもある。株式売却後もNVIDIAを介してArmとの関係を継続する方針だ。
なお、ArmのISG(Internet-of-Things Services Group)は売却の対象外となっている。売却完了までに、ISGはArmから分離される予定だ。
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