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» 2020年10月15日 15時30分 公開

魅力のディテールを整理:「映像美」を再定義するiPhone 12シリーズの新たな可能性 (1/6)

Appleが10月13日(現地時間)に行ったスペシャルイベントで、新型iPhoneとHomePod miniが発表された。そこから見えてくることについて、林信行氏がまとめた。

[林信行,ITmedia]

 10月13日(現地時間)に行われた1時間10分の製品発表会は、Appleにしては異例の短さだ。発表した製品が新しいスマートスピーカーと2シリーズ4モデルの新型iPhoneと聞くと、今回は発表内容が乏しかったと思うかもしれない。しかし、それは進行テンポのマジックだ。

 おそらく、いつものように2時間かけて発表しても全容を消化しきれないほど、たっぷりと情報が詰まった発表会で、これまで多くの人がずっと心待ちにしていた「5G」対応すらも、どうでもいいさまつなディテールに思えてくるほどだった。およそ全発表内容に触れることはできないので、私なりに要点を再整理し、製品の魅力であるカメラ性能の分かるサンプル写真、サンプル映像と共に紹介する記事にまとめたい。

iPhone 12 2020年発表のiPhone 12シリーズは、改めて製品ラインアップを見直し、最大の特徴であるカメラの性能を、さらに劇的に向上させている

HomePod miniで、声を張らずに「ゴハン、できた」

iPhone 12 小さいながらもAI(機械学習)を駆使して、驚くような音質を実現するという「HomePod mini」

 「HomePod mini」は、小さなサイズと手頃な価格に反して大きな魅力が詰まった製品だ。本当はこれだけで、長い原稿が1本書ける。だが、新しいiPhoneについて語るべきことが多過ぎるので、発表会でもそうだったように、簡単に紹介したい。

 本製品の受注は11月6日午前5時から開始で、16日に出荷開始となる。価格は税別1万800円と、この片手でつかめそうなサイズのスピーカーながら、内蔵したApple S5プロセッサを使って音楽を解析し、スピーカーの内部機構をリアルタイムで制御することにより、その大きさからは信じられない品質の音を出すという。Appleは、これをAI(機械学習)の計算処理による高音質化という意味で「コンピュテーショナル・オーディオ」と呼んでいる。

 Appleが提供する「コンピュテーショナル」な技術は、これが2つ目だ。1つ目は、2019年のiPhone 11シリーズと共にデビューした「コンピュテーショナル・フォトグラフィー」、つまりAI(機械学習)の計算処理による高画質化で、高いレベルの写真を描き出した。

 Siriも大幅に賢くなり、家族の声を聞き分け、例えば予定を聞いた時などでも誰の声で聞いたかによって、ちゃんと違う予定を教えてくれるように進化している。また、少なくとも英語では、1日の初めに今日1日の予定などをまとめて教えてくれる機能が付くようだ。

 また、2019年から一部のiPhoneやiPadに搭載されていたU1チップを活用したUltra Wide Band(超広帯域)技術を使って、iPhoneを近づけると自動的にそれを認識して連動するといった進化も見られる。

 だが、ささいなことながら実はかなり便利そうに感じるのが、新たに搭載される「インターコム」の機能だ。HomePod miniに向かって「そろそろ(家族全員で)出かけるぞ、早く支度をして」だったり「ゴハンができたから食卓に集まって」と伝言を伝えたりすると、それが他の部屋のHomePod miniや、他の家族のiPhone(時にはAirPods)などを通して家族全員に伝わるという仕組みだ。

インターコム機能を使えば、自分の部屋にこもっている家族やヘッドフォンをしている家族にも、しっかりと伝言が伝わる

 よく考えたら、もう21世紀だというのに、大きな声で「ゴハンできたから来て」と叫ぶのも、確かに温かみはあるけれど何か違う気がする。HomePod miniは、家族が自室にこもっていても、声を張り上げずに伝言できるクールな家族像を実現してくれそうだ。価格もお手頃なので、家の全ての部屋に置いておけば、どの部屋にいても高音質で音楽が楽しめるというメリットも生まれる。

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