240Hz対応のモバイルディスプレイはPCゲームでどれだけ役立つのか外でも快適プレイ(1/3 ページ)

» 2021年01月07日 11時00分 公開
[作倉瑞歩ITmedia]

 近年、特に2020年以降は新型コロナウイルスの流行に伴うテレワークの導入もあり、注目度が上がっているモバイルディスプレイ。その主流はサイズが15.6型で、価格も2万円台〜3万円程度の製品が人気だ。

 そのような中で、今回紹介するASUS JAPANのモバイルディスプレイ「ROG Strix XG17AHPE」は17.3型と大型で、公式ストア価格で7万920円(税込)となかなか突き抜けた存在だ。その分、7800mAhという大容量のバッテリーを内蔵し、リフレッシュレートは240Hとゲーミング用途向けの映像表示機能を搭載していて、モバイルディスプレイでありながら、比較すべき対象は据え置き型のディスプレイになるだろう。

 そこで気になったのが、「ゲーミングデバイスメーカーのモバイルディスプレイって、どれだけ快適にPCゲームを遊べるのだろうか」という点だ。高性能なノートPCを持っていても、ディスプレイのリフレッシュレートが低い(一般的な60Hz)とゲームの楽しみも減ってしまう。今回は実際の使い心地を確認しつつ、「VALORANT」や「DEATH STRANDING」といったゲームタイトルを遊び、その模様をスロー再生の映像とともに検証した。

 なお、通常のモバイル液晶ディスプレイとしてのレビューについては、こちらの連載記事を参照してほしい。

ROG Strix XG17AHPE ROG Strix XG17AHPEのパッケージ。黒い箱に黒の箔(はく)押しが施され、リッチな見た目になっている

17.3型と大型でハイスペックなディスプレイ

 まずはその外観から見ていこう。フルHD(1920×1080ピクセル)表示に対応した17.3型のボディーは、ゲーミングノートPCのサイズから考えても大型だ。本体サイズは約399(幅)×250(奥行き)×10(厚さ)mmで重量も約1.06kgある。

 持ってみると驚くほど重い/軽いわけではないが、いざ持ち運ぶとなると多少負担に感じる。付属するカバーも薄型(重量は約292g)のため、持ち歩くには専用のケースを別途用意したいところだ。

 IPS方式ゆえ視野角は上下/左右ともに178度と広く、ディスプレイ表面はノングレアで写り込みも少ない。約8mmと峡額縁で、画面下部に1W+1Wのステレオスピーカーも内蔵する。

ROG Strix XG17AHPE 17.3型で画面解像度はフルHDとなる。輝度は300カンデラでコントラスト比は1000:1、Gray to Grayの応答速度は3msというスペックだ
ROG Strix XG17AHPE 背面に三脚用のネジ穴を用意しているのもユニークだ

 インタフェースやOSDメニューを操作するボタンは、左側面にまとまっている。映像出力端子としてmicro HDMIとUSB Type-Cがあり、給電用のUSB Type-Cも装備する。PCを始めとしてスマホやタブレットを接続する際はUSB Type-C、家庭用ゲーム機を接続する場合はmicro HDMIと使い分ければいいだろう。

ROG Strix XG17AHPE インタフェースとOSD操作用のボタンはボディーの左側面にまとまっている

 OSDメニューは、ASUS製ディスプレイらしく大カテゴリ→小カテゴリ→詳細設定とすっきりとまとめられている。AMD FreeSync(VESAのAdaptive-Sync)に対応している他、暗い部分を明るく表示する「Shadow Boost」機能も備える。モバイルディスプレイであっても、競技に耐えられるような設計となっている。

ROG Strix XG17AHPE OSDメニューは4つの物理ボタンを使って直感的に操作できる。写真の表示は英語だが、日本語にも変更可能だ。細かい調整が行えるだけでなく、音量調整が浅い階層に配置されているなどの工夫も見られる

 OSDから細かい設定が行えるが、Shadow Boostは特に暗い場面の多いゲームで役立つ。VALORANTであれば屋外から見た屋内の部分が暗く描画されるが、Shadow Boostをオンにすれば暗い部分が見やすくなる。オフ状態とLevel 3では一目瞭然で、この機能があれば暗い場所の多いゲームでも有利に戦える。

ROG Strix XG17AHPE Shadow Boostオフ
ROG Strix XG17AHPE Shadow Boost Level1
ROG Strix XG17AHPE Shadow Boost Level2
ROG Strix XG17AHPE Shadow Boost Level3

 続いて、サウンドや内蔵バッテリーについて見ていこう。

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