テレワークの浸透などもあって注目されている、USB Type-Cで接続が可能なモバイルディスプレイだが、現在市販されている製品は、ほとんどが15.6型だ。前回紹介したアイ・オー・データ機器の「LCD-CF131XDB-M」のような13.3型や14.1型の製品も一部にはあるが、売れ筋の製品はほとんどが15.6型に限られている。
今回紹介するASUSの「ROG Strix XG17AHPE」は、17.3型という、一回り、いや二回りは大きい画面サイズを有するモバイルディスプレイだ。17型クラスと言えば、かつてCRTディスプレイ全盛の時代に主流だった画面サイズ(ただしアスペクト比は異なる)であり、メインディスプレイとしての利用にも遜色のない大きさだ。
メーカーからの借用機材を元に、実際の使い勝手をチェックしよう。なお、本製品はゲーミング用途とされているが、ここではビジネスユースも含めた汎用(はんよう)的な使い方での評価を行ったので、その点はご了承いただきたい。
本体をパッケージから取り出してまず驚くのは、その画面の大きさだ。17.3型という画面サイズは、あらかじめ分かっていたつもりでもやはり大きく感じる。何せノートPCでもこれだけの画面サイズは珍しいので当然だ。前回紹介したアイ・オー・データ機器の13.3型モデルと比べると親子ほども違っている。
一方、重量は実測で1381gと、画面サイズを考えると意外に軽い。一般的に、15.6型サイズの製品は、カバーとの合計で1.5kg近くなる場合もあるので、かなり健闘している部類といえる。ちなみに内訳は、本体が実測で1089g、スタンド兼用カバーが292gということで、スタンド兼用カバーの軽さが目立つ。
スタンド兼用カバーは、マグネットで本体に吸着するおなじみの方式で、スタンドの角度は2段階に変更できる。本体の背面にはマグネットで強く吸着するポイントが2カ所あり、そこに吸着させることによって角度を変更する仕組みだ。
ただし吸着力は弱めで、かつカバー単体で300g弱もの重量があることもあり、ボディーを引っ張って位置を移動させようとすると、簡単に外れてしまう。特にボディー左右をつかんで持ち上げるとカバーがストンと落下しがちなので、移動時や収納時には気をつけた方がよいだろう。
接続方式はUSB Type-CとHDMIの2択で、製品にはこの2本のケーブルが付属する。USB Type-Cで接続する場合はUSB Type-Cケーブル1本、HDMIで接続する場合はHDMIケーブルで接続した上で、USBで給電しながら、もしくは内蔵バッテリーで駆動することになる。
ちなみに本製品には、USB Type-CをUSB Type-Aに変換するアダプターが付属しており、添付のUSB Type-Cケーブルの一端をUSB Aに変換することでPCのUSBポートやUSB充電器から電力の供給を受けられるが、この変換アダプターはUSB Type-Cにとって規格違反なので、原則使わないことをお勧めする(今回も検証していない)。
次に、画面回りをチェックしよう。
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