続いて、画面について見ていこう。画面サイズは前述のように17.3型で、IPS方式の液晶ディスプレイを採用している。最近は4K(3840×2160ピクセル)に対応した製品も登場しているが、本製品の解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)だ。
一方で最大リフレッシュレートは240Hz、応答速度3msと、解像度よりも性能を重視した仕様で、VESA規格のAdaptive-Syncにも対応している。ビジネスユースではなく、ゲーミング用途の製品であることがよく分かる。
ベゼルはいわゆる狭額縁で、実測で約8mmしかない。画面サイズが大きいぶん、狭額縁設計によってボディーをコンパクトにし、可搬性を高めるという方向性は納得がいく。画面はノングレアで、ぎらつきもない。
正面下部にはステレオスピーカーを備えている。出力こそ1W+1Wと大きくないが、組み合わせるデバイスによっては、むしろこちらの方の音がよい場合もあるだろう。左側面にはイヤフォンジャックも搭載している。
他製品にあまりない特徴として、バッテリーを内蔵していることが挙げられる。容量は7800mAhと、標準的なタブレットの2倍近い容量で、これにより最長3.5時間もの単体駆動を実現している。
この他、ボディー背面に三脚用のネジ穴を用意しているのも面白い。今回は耐久性まではチェックできていないが、VESAマウントを使わずに本製品を固定して使えることから、工夫次第で面白い使い方ができそうだ。
では実際に接続してみよう。本製品のポート類は本体の左側面に集中しており、そこからUSB Type-CもしくはHDMI端子でPCおよびゲーム機などに接続する。画面は明るくて見やすく、視野角も十分に広い。接続方式を変えた時にソースを判別できずに多少もたつく傾向があるが、あまり普段から行う操作ではないので問題はない。
本製品はバッテリーを内蔵しているため、HDMI接続であっても電源ケーブルなしに駆動する。知らないとHDMIケーブルだけで駆動しているように見えてしまい、少々驚かされる。ちなみにバッテリー残量は、電源をオンにした直後に、画面の中央にパーセンテージで表示される。
気をつけたいのは、本製品はUSB Type-Cポートが2つあることだ。1つは映像伝送と給電を兼ねたポート、もう1つは給電専用ポートだ。当然といえばそうなのだが、後者につないだだけでは画面には何も表示されない。説明書を読まずに取り付けると焦ることになるので要注意だ。
細かな設定の調整は、左側面上方にあるボタンを使って、OSDメニューで行う。設定項目は非常に細かく、ありとあらゆる設定が行える。同等製品では本体でできる設定は主要項目だけで、残りはPCのユーティリティーを必要とする製品も多いが、ゲーミング用である本製品はPC以外に接続することも多いためか、本体側であらゆる設定が行える。
設定の項目選択や決定は、4つの物理ボタンを使って直感的に操作できる。モバイルタイプのディスプレイでは、ジョグダイヤル方式で項目の選択がしづらかったり、逆にボタンは操作しやすいのにメニューの階層構造が分かりづらかったりしたケースもあるが、本製品は文句なしだ。フルサイズのディスプレイ顔負け、という表現をしても差し支えはないだろう。
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