以上のようにセットアップは簡単、実用性の点でも(応答の騒々しさはともかく)大きな問題はないのだが、試した限り大きく2つの問題点がある。
1つは、ファームウェアのアップデートを行う際に、AlexaやGoogleアシスタントでのセットアップに使うのと同じ、専用アプリが必要になることだ。HomeKitは専用アプリなしでインストールできるのが売りだが、最終的に専用アプリが必要になるとあっては、メリットも半減してしまう。
むしろセットアップの時点で専用アプリがインストールされないことで、以降のアップデートがおっくうになり、セキュリティ上のリスクを放置してしまう弊害も予想される。このあたりは、何事もメリットばかりではないということを実感する。
ホームアプリでデバイスの詳細画面を開くと、専用アプリへのリンクが示されている(左)。専用アプリのホーム画面。ここではHomeKitでつけた名称ではなく、デフォルトの製品名である「Smart Plug Mini」となっている(右)
専用アプリ下段のメニューから「アカウント」をタップすると、「ファームウェアのアップデート」に「新しい」と表示されている(左)。次の画面で「更新」を押してインストールを実行する(右)と、ホームアプリ上の「アップデートあり」の表示が消え、アップデートが完了したことが分かるもう1つ、本製品付属のマニュアルが、ネイティブの日本語話者による校正が一切入っていない機械翻訳調なのも困りもの。本来の意味と逆に解釈できる文もあり、スマートプラグに初めて触れるユーザーはもちろん、ある程度知識があるユーザーであっても、読むと逆に分からなくなるのが曲者だ。
そのようなわけで、広い範囲のユーザーに支持されるには、まだまだ越えなければいけないハードルがあるが、機能自体は特に問題もなく、価格は2千円前後と安価で、さらに他のスマートスピーカーでも使えて潰しも利く。まずはHomeKitで何か試したいというiPhone/HomePodユーザーにお勧めできる一品だ。
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