シーリングライトにスピーカーが合体したソニーのマルチファンクションライトに、このたび音量調整対応のリモコンを追加した新モデルが登場した。
従来モデルは、照明機能を除く操作のほとんどをスマホアプリに頼っていたが、今回のモデルで新たに追加された専用リモコンがあれば、主な操作はスマホなしで利用できる。
この他にも、スピーカー性能の改善や各種操作の高速化など、見た目こそ同じながら、全体的にブラッシュアップが図られている。今回はAmazonや家電量販店において税込み5万2580円で販売されているハイエンドモデル(MFL2100S)の実機を借用できたので、早速試用してみた。
なお、一部の機能を省いたスタンダードモデル(MFL-1100S)もAmazon税込み価格2万9700円で用意される。
まず簡単に、本製品の概要を紹介しておこう。本製品は、8〜10畳程度の広さの部屋に対応するシーリングライトの中央に、Bluetoothスピーカーユニットを追加したモデルだ。天井に取り付けるためスピーカーの置き場所が不要になる他、電源をシーリングライトと共用できるのも利点となる。
さらに本製品は、TVおよびエアコンを操作できるスマートリモコン機能(スタンダードモデルは別途ライセンスが必要)を搭載したり、内蔵の人感センサーを用いることで、外出先から帰宅すると照明をオンにしたり、TVやエアコンをつけるといった自動操作も行える。侵入者を検知して警告することも可能だ。
温度などのセンサー類も備えており、スマホアプリでその変化をグラフ表示できる他、室温をトリガーにエアコンの運転を始めることなども可能だ。見た目は一般的なシーリングライトながら、あらゆる機能を詰め込んだ、マルチファンクションライトの名にふさわしい製品と言えよう。
さらにスマートスピーカーとの連携にも対応している。詳しくは過去のレビュー記事で詳しく紹介しているので、興味がある人は参照してほしい。
さて、従来のマルチファンクションライト(MFL-2000S)には、照明のオン/オフと明るさの調整、色調の調整が可能なリモコンも付属していた。照明として使うだけならばこれだけで問題ないが、ここまで挙げてきた付加機能を使うためには、専用アプリをインストールしたスマホが必要だった。
しかし、スマホは利用のたびにアプリを立ち上げる必要があり、スマホ自体は個人が外に持ち出すことも多く、家族での利用にあたってはネックになっていた。個人の部屋であればまだしも、リビングで使おうとする場合、この問題は大きい。
そこで今回のモデル(MFL-2100S/MFL-1100S)では、音量調整をはじめとする付加機能についても対応したリモコン「マルチファンクションライト2専用コントローラー」が添付された。これならば、家族が外出していてスマホが手元になくとも、操作が行えるというわけだ。
今回のリモコンで新たに可能になった操作をざっと見ていこう。
まずは音量の調整だ。ライトとスピーカーユニットの通信仕様を見直すことで、単純な音量の上下だけでなく、ミュートにも対応した。なおBluetoothデバイスでは、出力先のスピーカーやイヤフォンで音量を調節すると、ソース側も連動して音量が上下する製品もあるが、本製品はあくまでスピーカー側で上下させているので、仮にソース側で音量をミュートしていると、どれだけ本製品側でボリュームを上げても音は大きくならない。
また、Bluetoothのペアリングモードもリモコンから有効化できるようになった。スマホやウォークマンなどを気軽につなげるのは便利だ。ちなみに従来と同じく、本体を再起動するとしばらくペアリングモードが有効になる機能も、変わらず搭載されている。
面白いのは警戒モードと呼ばれる機能だ。リモコンの右下にあるこのボタンを押すと、人感センサーが有効になり、部屋の中で不審な動きが見られるとアラートを発するようになる。防音性の低い共同住宅であれば、隣室にも十分聞こえるレベルの音量だ。
これを解除するためには、リモコンもしくはスマホアプリの警戒モードのボタンを押さなくてはならない。つまり、操作方法を知っている家族以外の誰かが部屋に侵入してきた場合のセキュリティとして機能するというわけだ。
ちなみに新しいリモコンには、現時点では機能が割り当てられていない3つのボタンが存在する。上にある2つは、マイクおよび再生を示す三角形のアイコン、もう1つは指先のアイコンがあしらわれている。
現時点ではこれらがどのような役割を果たすのかは不明だが(前者は伝言機能回りの可能性が高そうだが)、今後の進化が楽しみだ。
続いて、一新されたスマホアプリを見ていこう。
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