では接続してみよう。ポート類は全てベース部にまとめられている。最近のモバイルディスプレイは、ポートが本体の左右どちらかの側面に搭載されており、ケーブルは横方向に出るのが普通だが、本製品はケーブルが後ろ向きに出る形になる。
このレイアウトのメリットは、PCの左右どちらに接続先のポートがある場合でも、無理なく接続できることだ。ケーブルが横方向に出る場合、PCのポートと逆向きだとケーブルをぐるっと一周させなくてはならず、逆に同じ向きだと、ケーブルのコネクターが相互に干渉し、PCとディスプレイをぴったり並べて配置しにくい。本製品ではこういった問題が発生しない。
もちろん、そのぶん奥行きを取ることになるが、ノートPCとディスプレイを並べられるほど幅に余裕があるレイアウトで、奥行きだけが足りないことはあまり考えにくく、メリットがデメリットを上回るケースと言っていいだろう。
ベース部にポートを集約させているので安定感も高く、ケーブルをうっかり引っ掛けて転倒させる事故も起こりにくい構造になっている。ベース上面にあるスピーカー(1.5W×2)の配置も無理がなく、使い勝手は極めて良好だ。
ポート類についてもう少し詳しく見ていこう。USB Type-C×2ポートは、一方が電源供給専用で、DC INと明記されている。もう一方のポートも映像信号が流せるというだけで電源供給は対応するので、HDMI接続時に使う電源供給用のUSB Type-Cケーブルは、どちらにつないでも問題なく動作する。
本製品の特徴として、HDMIポートがフルサイズであることが挙げられる。最近のモバイルディスプレイはminiHDMIを採用することが多く、長さ調節などでHDMIケーブルを交換しようとしても、特殊な形状ゆえ追加購入が必要になることも多い。コネクターの強度もいまひとつだ。
その点、広く普及しているフルサイズのHDMIを備えた本製品なら、そうした心配もない。ベースにある程度の厚みの余裕がある、本製品ならではの仕様ということになる。
本製品はこの入力用HDMIポートとは別に、出力用のHDMIポートを備えており、ディスプレイを増設してミラーリング表示が行える。この後に詳しく紹介する。
OSDメニューを操作するためのボタン類は、ベースの右側面に配置されている。ボタン数が無理に省略されていることもなく、操作性は良好なのだが、どれも円を基調としたアイコンゆえ機能の区別がつきにくい。これらが見直されれば、さらに使いやすくなりそうだ。余談だが、2系統の入力を切り替えるボタンが独立して搭載されているのは珍しい。
最後に、本製品ならではのポイントをチェックする。
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