ここからは、ベンチマークテストの結果を掲載する。評価機のスペックは、標準構成と同等だ。CPUがRyzen 5 4500U、メモリが8GB、ストレージが256GB SSD(SATA)、グラフィックス機能がCPU内蔵のAMD Radeon Graphics、OSがWindows 10 Home 64bit(20H2)という内容だ。参考として、約3年前に発売された旧型ノートPC(ThinkPad T480s:CPUはCore i5-8250U、メモリは20GB、SSDは960GB)のスコアも掲載した。
CINEBENCH R23では、CPU性能が比較対象PCを圧倒していることが分かる。比較対象に対して、マルチスレッド性能を見るCPUスコアで約1.5倍以上、シングルスレッド性能を見るCPUシングルコアでも約1.4倍以上のスコアが出ている。旧型といっても4コア8スレッドのCore i5を問題にしていないのだから素晴らしい。
ちなみに、CPUスコアの「5224」は、Intelの第11世代CoreプロセッサのCore i7-1165G7を搭載した多くのモデルより上だ。
システムの総合性能を見るPCMark 10では、日常操作(Essentials)、オフィス(Productivity)、コンテンツ制作(Digital Content Creation)といった、全ての項目で比較対象PCを大きく上回っている。
評価機は、ベーシックな標準構成のためメモリがシングルチャンネルであり、Ryzen 5 4500Uのグラフィックス性能をフルには発揮できていないのだが、それでも3D描画性能のテストである3DMarkでは比較対象PCに完勝した。FINAL FANTASY XIV:漆黒のヴィランズベンチマークでも1280×720ピクセルでは「快適」評価のスコアを記録している。ゲームやクリエイティブ用途に使うならば、メモリを16GB(8GB×2)以上にするのがお勧めだ。
動作音も静音といえる部類に入る。高負荷時にはそれなりにファンが回るのが分かるが、液晶ディスプレイの裏側にマウントしてしまえば、ほとんど気にならない。ただし、PCMark 10のログを見るとCPU温度は余裕があるわけではないので、夏場で室温が高くなる時期は置き場所などによっては動作音が大きくなるかもしれない。
mouse CT6の直販価格は、標準構成で税別6万9800円だ。これはOS(Windows Home 64bit)、キーボード、マウス込みの価格であり、Microsoft Office Home and Business 2019が付属するモデルも同8万9800円から販売されている。
この手頃な価格、置き場所をとらない省スペースボディーながら、Ryzen 5 4500Uを搭載しており、しっかりとパワーがあるのが本製品の特徴だ。BTOでメモリを16GB以上、SSD容量を512GB以上へグレードアップすれば、より本機の特徴を生かすことができ、魅力は高まる。テレワークやオンライン授業がより快適にできるのはもちろん、エンターテイメントやクリエイティブ入門用途まで幅広く活用することが可能だ。
新型コロナウイルスの影響で、さまざまな分野でオンライン化が進み、PCを使う時間が増えている。そういった中でストレスなく過ごすために、家庭で使うPCの買い替え、家族用PCの買い増しなどを考えている人も増えているだろう。そうした目的で導入するには、まさに最適な製品といえる。
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