これらに加えて米国のゲームとしては、人気SF「Star Trek」のキャラクターたちが登場する公認RPG「Star Trek: Legends」、人気バスケットボールゲームの「NBA 2K21 Arcade Edition」、1971年に開発された伝説のコンピューターゲーム「The Oregon Trail」、そしてApp Storeでランキング上位の常連だった伝説のパズルゲーム「Cut the Rope」の3Dリマスター版である「Cut the Rope Remastered」なども名を連ねている。
一昔前であれば、1タイトルあたり数千円で販売されていてもおかしくないタイトルが、どれでも遊び放題だ。加えて、一切追加料金もかからないし、何せAppleが提供しているサービスだけに、ゲームのプレイ中にこっそりとユーザーの趣味趣向などの個人情報を盗み出しているようなプライバシー侵害の心配もいらない。
塩と油を使い過ぎた料理は、身体に悪い。しかし、価格勝負の飲食店などでは、これらを大量に使う。なぜなら、多くの人がその方がおいしいと感じ、次もまたお店に来てくれるからだ。本当に顧客のことを考えたり飲食業界の未来を考えたりしているなら、もっと違った作り方になるのだろうが、安い価格で高い満足感を与え、客を通わせたくなるようにする飲食店は少なくない。
TVやオンラインメディアのコンテンツの作りにしてもそうだし、ゲームにしてもそうだが、この20年〜30年であらゆるコンテンツが経済合理化の名の下に、決して未来の世代に誇れない形に変わってしまった。
そのような中で、余裕のある業界リーダーが、そういった状態を正そうとするのは、歓迎すべき行為だと筆者は思う。そうした取り組みによって、「ゲーム」が再び人々を心の底から楽しませ、新しい文化を生み出すのだとしたら、ぜひともそれは応援したいことではないだろうか。
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