最後に、OSDメニューについても触れておこう。右側面にはイヤフォンジャックに加え、メニューを操作するためのジョグダイヤル、さらには電源ボタンを兼ねる「戻る」ボタンが並んでいる。操作性については、ジョグダイヤルの押し込みの硬さも適切で、使いやすいと言える部類に入る。
メニュー自体は、日本語がやや怪しい箇所はあるが、設定可能な項目も多く、使っていて違和感はない。ちなみに、メニューを表示させない状態でジョグダイヤルを上下させると、音量の調整が行える。このあたりも直感的に使えるように工夫されている。
以上ざっと使ってみたが、高性能である反面、接続方法にはかなりクセがある。タッチ操作を完全にあきらめれば話はそこそこ早いのだが、外出先で失敗なく使うには、どのケーブルをどこに接続すべきなのか、事前のシミュレーションは欠かせない。でないと外出先で「ケーブルを持参し忘れた」ということになりかねない。
また本製品と同じ構造を採用するUNIQの製品にも言えるのだが、スタンドが極めて不安定なのもネックだ。磁力によるカバーの吸着力が極めて弱いのが原因で、本体を立てた状態でちょっとでも前後に動かそうものなら、バタンと倒れてしまう。
特にタッチ操作時は、常にこの不安定さを気にしなくてはならず、据え置きでの利用がメインであれば、カバー兼用スタンドは取り外し、別途調達したタブレットスタンドなどを使って立てた方が、安心して使えるはずだ。
4K対応ということもあり、原稿執筆時の価格は同社の直販サイトやAmazonで税込み4万9999円と、15.6型のモバイルディスプレイとしてはワンランク上の価格帯だ。ポテンシャルは十分に高いとはいえ、接続先のデバイスによっては今回紹介したような制限があることを、あらかじめ理解しておく必要はありそうだ。
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