できるだけ外出を控えて、場所を問わずできる仕事は自宅内で――そんな“ニューノーマル”で物事を考えなければならない時代がやってくるとはつゆ知らず、モバイルディスプレイを導入したのが2019年の話だ。それ以来、PC USERにもたびたび登場している、ユニークの15.6型モバイルディスプレイ「PROMETHEUS MONITOR 15.6 FHD」を使っている。
本体が約600gで、カバー込みでも約1004gなので、ひょいひょいと持ち歩いていたし、自宅内でもあちらこちらと移動しながら仕事するのに便利に使っていた。
とはいえ、フルHD(1920×1080ピクセル)の画面解像度だと、1画面に表示できる情報量が少なく感じる。出先やカフェなどと異なり、自宅であればディスプレイと目の距離が近いこともあり、もう少し字が小さくても内容を確認できるのになぁ……と考えていた。
そのような折に、クラウドファンディングサイト「Makuake」で「Sculptor」(スカルプター)なるものを発見し、脊髄反射的にポチッとしてしまった。
Sculptorは、10点マルチタッチディスプレイを搭載したMU140LAと、非搭載のMU140LRという2バージョンを展開している14型モバイルディスプレイだ(以下、特段の記載がない限り、MU140LAについて説明する)。解像度はHDR対応の4K(3840×2160ピクセル)で、愛用のPROMETHEUS MONITOR 15.6 FHDの4倍にあたる情報を表示できる。
ボディーサイズは約320.3(幅)×205.8(奥行き)×5〜13(厚さ)mmと、PROMETHEUSに比べてコンパクトになったが、重量は約785gと重くなる。とはいえ、Sculptorはキックスタンド式であることと、ディスプレイ保護フィルムが付属してきたこともあり、付属物なしで持ち歩けるので、総重量としてはPROMETHEUS MONITOR 15.6 FHDより軽量になったということもできる。
最近の定番スタイル通り2基のUSB Type-Cポートを搭載しており、ケーブル1本で映像と電力のやり取りが可能だ。余ったUSB Type-Cポートに電源をつなげれば、PCへ給電することもできる。既に発売は終了しているが、12インチMacBookでは、ポートが1つしかないため、この仕様はありがたいだろう。
もちろん、ゲーム機やレガシーなノートPCにも対応すべく、mini HDMIポートも搭載する。USB Type-C端子を搭載したPCであれば、SculptorのUSB Type-Cポートにケーブルを接続しておくことで、タッチ操作が可能になる。大画面(物理的には小さい画面だが)でマウスカーソルを移動させるのは大変だが、これならアクティブウィンドウの移動はタッチ操作だけで済む。元のウィンドウに戻るのも、キーボードショートカットの「Alt」+「Tab」キーだけなので楽に行える。
Sculptorが内蔵しているスピーカーの音量やディスプレイの明るさ、コントラスト比などの調整は、右側面のスイッチを押し込んで表示されるメニューから行う。なお、消費電力が最小で15Wと高めのため、接続しているノートPCによってはタッチ操作ができないことがある。そのような場合は、別途USBアダプターなどの電源を接続しよう。
付属品はUSB Type-C→USB Type-Cケーブル×2、USB Type-A→USB Type-Cケーブル、mini HDMI→HDMIケーブル、MicroUSB(オス)→USB Type-A(メス)変換ケーブル、ACアダプターとなっており、かなり盛り沢山な印象だ。
特に、USB Alternate Modeに対応しているUSB Type-Cケーブルが2本も付属するのはありがたい。別途購入しようとすると出費がかさんでしまうからだ。
細かいところでは、MicroUSB(オス)→USB Type-A(メス)変換ケーブルを使うことで有線タイプの外付けキーボード、またはマウスを使うことも可能だ。ノートPCではあまりメリットを感じないという人もいるだろうが、どのPCで作業するにも愛用の外付けキーボードを使いたいという人にはうれしいポイントだろう。また、HUAWEIやSmasungの上位モデルのように、デスクトップモードを搭載したスマートフォンと接続し、簡易PCとして使う場合でも役立つ。
早速、ノートPCと接続して使ってみよう。
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