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スリム! 頑丈! 1kg切り! 新モデル「Let's note FV」を試して分かったことアスペクト比3:2の画面を採用(3/5 ページ)

» 2021年06月03日 14時00分 公開
[田中宏昌ITmedia]

Web会議をスムーズにこなせる「COMFORTALK」を提供

 快適にWeb会議をこなせるように、FVシリーズでは左右のパームレスト下部にボックス型のスピーカーを内蔵するのに加え、音響効果ソフトとしてWaves MaxxAudioを導入することで、相手の声を聞き取りやすくしている。

Let'snote FV 左右のパームレスト下部に内蔵されるボックス型のスピーカー。FVシリーズでのみ採用されている

 液晶ディスプレイ上部の額縁は約14.5mmと厚いが、ここにフルHD対応のWebカメラやステレオマイクなどを内蔵する。CPU内蔵のAI処理向けアクセラレーションユニットIntel GNA(Gaussian & Neural Accelerator 2.0)を使ったAIノイズ除去機能も備えている。

 このノイズ除去機能がなかなか強力で、在宅ワークでありがちな緊急車両のサイレン音やインターフォンの音、キーボードのタイプ音などを消してくれる。実際にZoomでWeb会議を行ったが、やりとりした同僚からは筆者が普段使っているPCに比べて声が聞き取りやすくなったとのことだった。

 内蔵スピーカーからのサウンドも、声の明瞭度がアップしており、Wave MaxxAudioではハンズフリー会議や映画/音楽といったプリセットが用意される他、ノイズ低減や音質改善のオン/オフも行える。NETFLEXなどで映画を楽しむには低音が物足りなく感じるかもしれないが、Web会議を中心とした業務用途では十分に活躍してくれるはずだ。

Let'snote FV パナソニックではノイズ除去や聞き取りやすい音声、Maxx Audioなどコミュニケーションを円滑にするこれらの機能を総称して「COMFORTALK」と命名し、新たにロゴマークを設けた
Let'snote FV MaxxAudioの設定画面では細かなカスタマイズが可能だ。ノイズ低減などの切り替えもここで行う
Let'snote FV カメラの設定では手ブレ補正機能も用意されるが、画角はかなり狭くなる

 セキュリティ面も抜かりなく、Windows Helloの顔認証対応カメラや指紋認証センサーを内蔵し、遠隔地からデータを消去できる「TRUST DELETE Biz パナソニック版Plus/Wi-Fi」を用意する。法人向けにWindows 10 ToTインストールモデルやMicrosoftが提唱するSecured-core PC対応モデルを直販/法人向けモデルで選べるようになっている。

 PCを廃棄する前に、ユーザー自身でデータ消去を完結させることができる「TRUSTWIPE」を新たに法人を対象に準備し、有償でADECが発行する「データ適正消去実行証明書」も発行可能になった。

Let'snote FV PCの使用状況を確認できる「PC快適ナビ」が標準で導入済みだ。PCの調子が悪くなったらこの画面で確かめよう

新開発となるツインファンの冷却ユニットを内蔵

 評価機のスペックは、直販モデルの「カスタマイズレッツノート プレミアムエディション」に属するハイエンドモデルだった。CPUはTiger Lakeの開発コード名でおなじみのIntel第11世代Core i7-1185G7(vPro対応)、グラフィックス機能はIntel Iris Xe Graphicsで、メモリは32GB、256GBのNVMe SSD、OSはWindows 10 Pro 64bit版という構成である。

 これまでと同様、Intel製CPUの電力制御技術「インテル ダイナミック・チューニング・テクノロジー」(DTT)を活用し、PC本体の放熱/省電力設計に合わせてパナソニックが独自にチューニングを行った「Maxperformer」も健在だ。

 新モデルに合わせて冷却機構も一新された。薄型のフィン板材を採用して重量の増加を抑えながら大型の放熱フィンを搭載し、ツインファンの羽位置最適化や放熱フィンの開口面積を拡大することで、風量アップと排熱効果を高めているという。

 実際にシステムに負荷をかけ続けると、液晶ディスプレイのヒンジ部から熱気が出てくるが、耳障りな高周波の音も抑えられていた。負荷に応じて風切り音も激しくなるが不快なほどではなく、手の触れるキーボード面やパームレストはそれほど熱を持たなかった。

Let'snote FV FVシリーズに導入された新開発の冷却ユニット
Let'snote FV 2基のファンをフルに回転させずに風切り音を低減させ、少しでも長い時間高いパフォーマンスを維持できるようにシミュレーションを繰り返したという
Let'snote FV 底面に吸気口が用意される。下部の左右にあるのはスピーカーだ
Let'snote FV 吸気は底面から行い、排気は本体背面と液晶ディスプレイのヒンジ部分から行う。
Let'snote FV 排気口のカバーを取り外したところ
Let'snote FV ファンの制御は「Panasonic PC設定ユーティリティ」で行う

 ベンチマークテストの結果はどうなのだろうか。

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