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» 2021年06月23日 13時40分 公開

プラットフォームを問わず最大2倍のフレームレート AMDが超解像技術「FidelityFX Super Resolution」の提供を開始

AMDが、主にゲームでの利用を想定した超解像技術「FidelityFX Super Resolution」の提供を開始した。同社製GPU/APUだけではなく、NVIDIAの「GeForce GTX 10/16シリーズ」以上のGPUでも利用できることが特徴だ。

[井上翔,ITmedia]

 AMDは6月22日(米国太平洋時間)、クロスプラットフォームの空間超解像技術「AMD FidelityFX Super Resolution(FSR)」の提供を開始した。既に40のゲームメーカーが同技術への対応を表明しており、同日には7つのゲームタイトルが対応した。今後、対応タイトルはさらに増える見通しとなっている。

概要 FidelityFX Super Resolutionの概要(資料提供:AMD、以下同)

FSRの概要

 FSRは、AMDが提供するオープンソースの画質ツールキット「AMD FidelityFX」の新要素として提供される。Super Resolution(超解像)の名前の通り、低解像度の映像をより高い解像度でキレイに出力する技術だ。

 グラフィックスの描画は、解像度が高いほどGPUへの負荷が大きくなり、フレームレート(秒間の描画回数)も減る。これはグラフィックスカードのベンチマークテストの結果を見れば明らかなことである。

 一方で、描画する解像度を下げればGPUへの負荷は下がり、フレームレートも向上する。FSRは、描画解像度を下げたことによる画質低下を超解像技術でカバーすることで、GPUパフォーマンスが低い環境でも、より高い解像度とフレームレートを実現する。AMDによると、4K(3840×2160ピクセル)をネイティブで(そのまま)描画する場合と比較してパフォーマンスが平均2.4倍向上するという。

概要 FSRは、一般的なアップスケーリングと同等以上の品質で超解像化できる
The Riftbreakerの例 AMDが「The Riftbreaker」(EXOR Studios)で示したサンプル。描画解像度を4KからWQHD(2560×1440ピクセル)にするとフレームレートが約1.95倍向上する。そこにFSRを組み合わせると、フレームレートをほぼ維持したまま4Kネイティブ描画に近い画質を得られる

 FSRはマルチプラットフォームであることが特徴だ。グラフィックスAPIはDirectX 11/12に加えてVulcanにも対応する。OSはWindowsに加えてLinuxもサポートする。

 FSRは、自社製の「Radeon RX 460/470/480」以降の独立GPU、Ryzen 2000シリーズ以降のAPU(GPU統合CPU)に加えて、NVIDIA製の「GeForce GTX 10/16シリーズ」や「GeForce RTX 20/30シリーズ」もサポートしている。自社製のCPUやGPUで“固めた”PCでなくても、超解像技術によるパフォーマンスアップの恩恵を得られることが魅力である。

マルチプラットフォーム FSRは、AMD製GPUだけではなくNVIDIA製GPUでも有効化できる
RX 6900 XT FSRは「Radeon RX 6900 XT」を始めとするRadeon RX 6000シリーズや、その先代のRadeon RX 5000シリーズで最も効率的に働くという
RX 6800M もちろん、先日発表されたRadeon RX 6000Mシリーズでも効果はてきめんだ。デスクトップPCと比べると高性能なGPUを搭載しづらいノートPCでこそ、FSRは生かせる機会が多そうである
RX 580 旧世代の「Radeon RX 580」でも効果は得られる
GTX 1060 「GeForce GTX 1060」など、NVIDIA製GPUでも効果を得られる

 先述の通り、FSRはFidelityFXの一部として提供される。FidelityFXはAMDのオープンソースプロジェクト「AMD GPUOpen」でも提供されており、7月中旬をめどにGPUOpenに参加している開発者もFSRを利用できるようになる。

対応 7月中旬をめどに、GPUOpenに参加する開発者もFSRにアクセスできるようになる
対応(予定)ゲーム FSRに対応しているゲームと、近日中に対応する予定のゲーム(Resident Evil Villageは、日本では「バイオハザード ビレッジ」という名前で展開している)
スタジオ FSRへの対応を表明したゲーム開発会社。日本からはカプコンとLuminous Productionsが名を連ねている

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