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» 2021年07月20日 12時00分 公開

“Fnキー修行”の必要なし! カーソルキーのある60%キーボード「Cooler Master SK622」を試す(2/2 ページ)

[作倉瑞歩,ITmedia]
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機能のカスタマイズは「MasterPlus+」から

 SK622の各種設定は、CoolerMasterのユーティリティーソフトウェア「MasterPlus+」を使って行う。MasterPlus+を起動し、左側のカラムから「SK622」を選ぶと、設定用のタブが表示される。

 「ワイヤレス」タブはBluetooth接続で使う場合の設定を行える。スリープに入るタイミングと、LEDライトの明るさとLEDリングのオン/オフを調整できる。

 ただし、Bluetooth接続時はMasterPlus+がSK622を検出できない。要するに設定時はUSB接続が必須ということだ。MasterPlus+に対応するデバイスが他にない場合は、「デバイスが見つかりません」とソフトウェアが強制終了してしまう。

 これは不便なので、Bluetooth接続中もSK622の検出/設定に対応してほしい。

ワイヤレス ワイヤレスタブではBluetooth接続時の設定ができるのだが、肝心のBluetooth接続中には設定できないという矛盾を抱えている

 「照明」タブでは、その名の通りキーボードのライティングを設定できる。「静的」「虹の波」といった全体の動きを決定する項目の他、1つ1つのキーの光り方を自由に設定することも可能だ。

 RGB設定の中では、筆者は「ウエーブ」が好きなので、他の機器でもよく設定する。MasterPlus+では、「左から右」「右から左」「上から下」「下から上」と4種類の設定ができるのはポイントが高い。「スペクトラムの円」という円を描いて色が回る設定でも、右回りと左回りを設定可能だ。

SK622 「照明」タブでは、キーボードのライティングを決められる

 「マッピング」タブでは、任意のキーに機能を割り当てられる。変更したいキーをクリックするとメニューが表示されるので、割り当てたいキーを入力するか、メニューの中から選ぶと設定できる。

 ただし、Fnキーの機能だけは、他のキーに割り当てられない。SK622ではファンクションキーはFnキーとのコンビネーションで実現している。左AltキーをFnキーに割り当てることができれば、右寄りのファンクションキーの操作がしやすくなるので、Fnキーの自由度はもう少し高めてほしかった。

 「マクロ」タブでは、キーボードのマクロを設定できる。キーを順番に押して記録させれば、それを必要なシーンで呼び出せるという仕組みだ。ゲームの時など、よく使うコマンドをマクロとして登録すれば便利に使える。

SK622 よく使うコマンドは「マクロ」で登録しよう

 「プロファイル」タブは、設定をプロファイルとして保存するために存在する。「インポート」すればファイルとして保存可能で、MasterPlus+をインストールしてある他のPCと設定を共有できる。

 余談だが、プロファイルの拡張子は「json」となっている。これは「JavaScript Object Notation(JSON)」の略称で、JavaScriptオブジェクト記法を使ったデータ交換フォーマットファイルに使うものだ。実際、このファイルをダブルクリックすると「Visual Studio」が起動する。

SK622 プロファイルは4つまで保存できる。JSON形式でエクスポートすることも可能だ

 MasterPlus+は、キーボードの設定において必要十分な機能は備えているのだが、Bluetooth接続時に設定できないことや、他のキーにFnキーの機能を割り当てられないことなど、細かい所まで目を向けると改善の余地は幾つもある。

 もっというと、ソフトウェアのレスポンスも改善してほしい。起動時に「Cooler Master System」が選ばれている場合、SK622の設定をする際に「SK622」を選ぶことになるのだが、選んだ後にしばしソフトが固まることがあるのだ。恐らくだが、SK622を認識するのに時間がかかっているのだと思われる。ここも要改善だろう。

方向キーはとにかく便利

 冒頭でも述べたが、SK622を使ってみようと思ったのは方向キーが独立して存在することがきっかけだ。

 SK622の方向キーは、大きさも他のキーと同じで、操作しやすい。加えて、Deleteキーも独立して存在しているのだが、これは方向キーの右上にある。この配列は議論が分かれそうだが、場所が違うだけなので、コンビネーションキーの操作を覚えるよりは慣れやすいと思う。

 USキーボード初心者としてまだ慣れていないのが横長のEnterキーである。日本語キーボードのEnterキーは縦長でキーつ分の高さがある。その感覚でタイプすると、Enterキーを押したつもりが「バックスラッシュ」キーを押してしまうのだ。

SK622 US配列のEnterキーは横長で、その上にはバックスラッシュキーがある

 もう1つ、SK622で困ったのが漢字の入力である。一般的なUSキーボードでは、Altキーを押しながら「チルダ(~)」キーを押すとIMEのオン/オフを切り替えられる。しかし、SK622ではチルダキーが省略されており、Fnキーを押しながらEscキーを押すことで代用できる。つまり、IMEのオン/オフをする際にFnキーを押しながらAltキーとEscキーを押さないといけないのだ。これは率直にいって不便である。

 筆者は普段、IMEとして「ATOK」を使っている。ATOKはキーのカスタマイズができるので「Ctrl+スペースキー」にIMEのオン/オフを割り当てることで問題を解決した。

 しかし、連続で英文字を入れたい場合にも問題が生じる。日本語キーボードの場合「カタカナ/ひらがな」キーを押せば一時的に英文字を入れられるのだが、USキーボードにはこのキーはないので、同じことをする場合はATOKをいったんオフにしないといけない。もっとも、これはATOK固有の問題で、Windows 10標準の「MS-IME」であれば、Shiftキーを押しながらCaps Lockキーを押せば切り替えられる。

総合的に良い作りのキーボード

 ここまでSK622を紹介してきたが、主にソフト面で細かい不満点はあるものの、キーボード自体は良い作りだ。キータッチも軽く、入力に負担がないので、いつまでも入力し続けられる。方向キーとDeleteキーが独立しているのもポイントが高い。

 ゲームでの利用も同様で、「W」「A」「S」「D」キーを使ったキャラクター移動も手軽にできるし、短いストロークで反応するので、反射神経を求められるシーンでも活躍するだろう。

 英語キーボードに抵抗感がないのであれば、話題の60%キーボードをSK622から始めてもよいのではないだろうか。

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