続いてQNAPを見ていこう。こちらも機能としては同等なのだが、前の2社が説明なしでも設定できてしまうのに対して、手順が少々ややこしい。
データのバックアップには「Hybrid Backup Sync(HBS3)」を使用する。どこを開けばよいのか分かりにくいのだが、今回の目的、つまりクラウドからNASに対して一方向のダウンロードを行うのであれば、「同期」の中にある「アクティブ同期ジョブ」を選ぶことになる。
その上でNAS上の保存先のフォルダーなどを指定し、ジョブスケジュールで「リアルタイム同期」を選択する。この時、ポリシーの中にある、Office形式への変換オプションも忘れないように指定しておく。後は前述の2社と同じように、バックアップするドキュメントの種類などを指定した上で設定を完了させれば、バックアップが開始される。
QNAPの手順の分かりづらさは、とにかく「入口が見つからない」ことに尽きる。前述の「アクティブ同期ジョブ」という名前自体が分かりにくい上に、クリックしなければこの選択肢が表示されない。この設定だけに限ったことではないが、項目名が分かりにくく、かつ階層が深く探しにくいのは、同社製NASのウィークポイントだ。機能は豊富なだけにもったいない。
以上のように、設定手順の難易度に多少の違いはあるが、機能としてはほぼ同じだ。GoogleドキュメントをOffice形式に変換する機能はどれも備えているし、双方向ではなくダウンロードのみという設定も、いずれのサービスも行える。
そのため、もしGoogleドライブのバックアップを目的にこれら3社のNASのどれかを購入しようと考えているのであれば、特にどれかに優位性があるといったことはなく、どれを選んでも目的を果たせるはずだ。これからNASを購入するのであれば、こういった機能はぜひチェックしておきたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.