フルHDゲーミングに手頃な選択肢 10月14日発売の「Radeon RX 6600」を先行レビュー(3/3 ページ)

» 2021年10月13日 22時00分 公開
[松野将太,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

DXR対応タイトルではどう?

 最近のグラフィックスカードのテストでは恒例になりつつある、リアルタイムレイトレーシング(RT)の描画パフォーマンスもチェックしてみよう。時間の都合から、今回はRX 6600とRTX 3060の比較のみを実施している。

 まず、3DMark内にある、DirectX Raytracing(DXR)を利用するベンチマークテスト「Port Royal」を実行してみた。スコアは以下の通りだ。

  • Radeon RX 6600:3750
  • GeForce RTX 3060:5103

 以前から何度か言っている通り、AMD製GPUはNVIDIA製GPUと比べてDXRのパフォーマンスが低い。以前実施したRX 6600 XTのテストでは「RTX 3060比で2〜3割ほどマイナス」という小さくないスコア差が出ていたが、下位に相当するRX 6600ではスコアがさらに開くのは当然である。

 DXRを目当てにGPUを選ぶ場合、Radeon RX 6000シリーズを選択肢として加えるかどうかは慎重な検討が必要といえるだろう。

3DMark(Port Royal)のスコア 3DMark(Port Royal)のスコア

 実際のDXR対応ゲームとして、先にテストしたCyberpunk 2077に再登場してもらおう。画質プリセットを「レイトレーシング:中」とした上で、フルHD、WQHD、4Kの3つの解像度で平均/最小フレームレートを計測してみた。

 Cyberpunk 2077では、DXRを有効化するとGeForce RTX 30シリーズであれば「DLSS(Deep Learning Super Sampling)」、Radeon RX 6000シリーズでは「FidelityFX CAS(Contrast Adaptive Sharpening)」が自動的に有効化される。しかし、RX 6600 XTのテスト時と同様に、今回もFidelityFX CASがうまく働かず、RTX 3060とフレームレートにおいて大差を付けられてしまった。RX 6600が4Kでテストを実施できなかったことも同様である。

 やはり、DXRを活用したいならGeForce RTX 30シリーズを選んだ方が無難である。

Cyberpunk 2077(フルHD/DXR有効)のフレームレート Cyberpunk 2077(フルHD/DXR有効)のフレームレート
Cyberpunk 2077(WQHD/DXR有効)のフレームレート Cyberpunk 2077(WQHD/DXR有効)のフレームレート
Cyberpunk 2077(4K/DXR有効)のフレームレート Cyberpunk 2077(4K/DXR有効)のフレームレート

電力当たりのパフォーマンスは極めて良好 ピークでもGTX 1060並み

 テストの締めくくりとして、システム全体の消費電力をチェックしておこう。3DMarkのTime Spy Extremeを実行中の最高消費電力を「高負荷時」、PCの起動後10分間何もせず放置した状態後の消費電力を「アイドル時」としてワットチェッカーで計測した。

 アイドル時の消費電力はいずれも60Wに届かない程度で、高負荷時の電力はRX 6600が215W、RTX 3060が276W、GTX 1060が210Wとなった。RX 6600とGTX 1060の性能差は大きいが、消費電力はほとんど同じであることは注目すべきポイントである。

 RTX 3060と比較してもワットパフォーマンスは非常に優れており、このGPUの優秀な点といっていいだろう。

システム全体の消費電力 システム全体の消費電力

RTにこだわらないなら費用対効果で魅力的

 ここまで見てきた通り、RX 6600の性能は決して控えめなわけではない。RX 6600 XTと比べると一部のスペックをスリム化しているとはいえ、軽〜中負荷のゲームなら高いフレームレート動作を期待できる上、AAA級タイトルもカクつきが目立たない程度のなめらかさで描画できる。最新世代のGPUとしては(おそらく)価格も抑えめで、現時点のミドルレンジGPUとして無視できない存在といえる。

 「じゃあ、RTX 3060やRX 6600 XTと並べたときに、3つの中でどれを選ぶべき?」と聞かれたら、まずは用途(目的)をよく考えて、価格の推移をよく見て選ぶべきと答える。

 ただし、そこで気になるのは流通在庫の豊富さである。RX 6600 XTを搭載するグラフィックスカードは、現時点でもかなりの品薄となっている。それを踏まえると、RX 6600を搭載するグラフィックスカードもいきなり潤沢に供給されるとは考えがたい。「欲しいと思ったら、もう買えなくなっていた」という可能性も否定できない。

 1日も早く、このような品薄傾向が改善されることを期待するほかない。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月24日 更新
  1. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  2. 若者向けのカラフルな新「Dell 14S」が日本上陸 11月1日まで4.5万円引きの14万9800円から (2026年10月22日)
  3. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  4. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  5. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  6. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  7. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
  8. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  9. スマホは「バッグの中」から「外」へ AULUMUのスリングバッグ2種で移動時のプチストレスを解消した (2026年10月22日)
  10. PFUから33万円キーボード「HHKB Professional Elite」登場! 英語配列のみで有線特化の“原点回帰” 全世界300台限定 (2026年10月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー