発表会では、サードウェーブの製品・マーケティング統括本部長の佐藤和仁執行役員が登壇し、今後同社が展開する事業戦略について説明した。
佐藤氏は「国内PC市場は現在ノートPCが大部分を占めている。これはコロナ禍によって拡大したテレワークなどに起因するもので、PCといえばノートでデスクトップPCは持ったことも買ったこともないという層が増えているためだ」という。
また、ゲーミングPCに限るとデスクトップPCの割合が大きくなるものの、ノートPCの割合も少なからず増えているという。これは「コロナ禍の影響ではなくハードウェアが変化する過渡期として、ここ数年に発売されたゲームソフトに、PC/スマホ/家庭用ゲーム機とクロスプラットフォームに対応しているタイトルが多いためだ」と分析。
佐藤氏は「こういったタイトルではスマートフォンや家庭用ゲーム機でスタートしても、プレイスタイルが高画質、高スペックなゲーミングPCに移る可能性があり、今まで以上に需要が増える。当社はこの一翼を担いたい」と述べた。
インテルとコラボしてゲーミングノートPCを発売するのは、冒頭で触れたGALLERIA GCRシリーズに続き2回目だ。1回目の2019年当時は「高スペックを追求して大型化する」、もしくは「ノートPCらしい形状で高スペックを諦める」かの2択だったという。これを解決したのがインテルとのコラボで、「薄く軽い設計」「バッテリー動作時間の確保」というこれまで諦めていた点を補いつつ、日常的、かつ積極的に使えるPCという意味を込め「GAME & MORE」というキーワードを前面に押し出した。
このとき「ゲーミングノートPCの昨年比売上を75%以上にする」と目標を掲げたが、2020年では前年比で約200%を達成しており、コラボモデルはその中核戦力として活躍したという。
続いて、同社GALLERIA製品企画担当の瀧吉佑介氏がPCのスペックなどについて述べた。
240Hzのリフレッシュレートを備えたディスプレイについては、インテルとの協議で早期からサードウェーブ側がリクエストしていたという。液晶の替えが効かないノートPCに搭載することで、譲れない点だったという。キーボードも同様で、先代モデルから継承した光学式メカニカルキーボードを採用した。
第11世代CPUやNVIDIA GeForce RTX 30シリーズはゲーミングPCで「定番となっている」としつつ、スペックの異なる2モデルを今回投入した。冷却能力は、冷却装置と熱源の間に液体金属を採用することで高い熱伝導率を確保しており、これによってボディーの厚みをあまり増やさずに高いスペックを実現したと語る。
有線LANは2.5GbE対応、無線LANもWi-Fi 6対応はもちろんだが、Thunderbolt 4/USB4端子の採用が特徴だとしている。高速のデータ転送や映像出力も兼ね備えており、今後増えるであろう最新のデバイスもサポートできる。
ノートPCに必要な持ち運びやすさは、マグネシウム合金のボディーを採用することで実現している。軽く頑丈な素材のため、傷や歪みにも耐えられるという。先代モデルにも採用されていたが、細かな形状変更を加えたとのことだ。
デザインは「ゲーミングらしさから離れ、シンプルでどこでも使える外観を目指した。キーボードにRGBバックライトを採用し、ユーザー自身が設定して自分らしさを出せるように設計した」とまとめた。
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